愛知県 衣浦トンネルを耐震補強 機能強化を計画

中部

衣浦トンネル料金所(愛知県道路公社提供)

 愛知県は、半田市と碧南市を海底で結ぶ「衣浦トンネル」について、耐震補強などの機能強化に向けた工事を計画している。機能強化の事業費としては約101億円を想定。事業費を償還するため、現行の料金徴収期間を15年間延長することなどを含めた有料道路事業変更許可の手続きを、国に申請する考えだ。許可が下り次第、調査設計等の業務に着手することになる。  同トンネルの機能強化については、県議会2月定例会の一般質問(3月2日)で横田たかし議員(自民)が質問。1973年に開通したⅠ期線建設に至る背景と、開通後に衣浦港での取扱い貨物量の増大や周辺道路の整備・進展に伴って交通量が著しく増加したことから、4車線化に向けてⅡ期線の整備に着手し、2003年に供用開始された経緯を説明。その上で、今回の県議会で、衣浦トンネルの事業変更に係る議案が上程されたことを踏まえ、南海トラフ地震の発生や浸水リスクに備えるための防災・減災に向けた「機能強化」の内容や取り組みを聞いた。  これに対して、答弁に立った西川武宏建設局長は、「衣浦トンネルは、知多地域と西三河地域を結ぶ海底トンネルであり、平時・災害時問わず、その機能を確保することが極めて重要だ」との認識を強調。その上で、有料道路の事業変更について「これまでの料金徴収期間をさらに15年間延長し、地震対策や高潮浸水対策などの機能強化を速やかに進める」とともに、「利用者の一層の利便性向上を図るため、ETCを設置する」と変更内容を説明した。  建設局によると、機能強化のうち、Ⅱ期線(碧南方面行き)では、耐震補強をはじめとする地震対策や、排水ポンプの耐水化、電気設備の地上化および浸水防護などの高潮浸水対策を行う。また、Ⅰ期線(半田方面行き)については、既に17~19年度に地震対策を実施しており、今回の機能強化では、高潮浸水対策を行う計画。今後の検討の中で、詳細を詰めていく考えだ。  トンネル概要は、延長約1700㍍(うち、沈埋トンネルは約448㍍)。沈埋トンネルの幅はⅠ期線(1973年開通)が15・6㍍、Ⅱ期線(2003年開通)が13・9㍍で各2車線。愛知県道路公社が有料道路として所有し、「愛知道路コンセッション株式会社」が運営している。  県議会2月定例会では、工事予算や、事業期間を変更する「愛知県道路公社が有料道路として管理する県道碧南半田常滑線(衣浦トンネル)の事業変更について」とする議案(第49号)を上程。料金支払い方法にETCを導入することに伴う料金表の改正や、料金徴収期間について「57年間」を「72年間」とし、併せて換算起算日からの期間も「30年間」を「37年間」に改めることなども盛り込んだ。  同議案については、17日に開かれた県議会建設委員会の議案質疑でも取り上げられ、県側が今後の手続きなどを説明。今後、県議会で可決後、道路整備特別措置法に基づき、国に事業変更許可を申請し、中部地方整備局長より許可を受けて事業に着手できることになる。