建設業も貨物重量9万㌧超で「特定荷主」 中長期計画提出、管理者選任を義務化

中央
 2024年4月に成立した改正物流効率化法(改正物効法)が4月1日に全面施行され、取り扱う貨物重量の大きな荷主企業(特定荷主)への規制が強化される。建設業も、取り扱う資材などの重量が基準の年間9万㌧を超える企業は5月末までに国土交通省に届け出、特定荷主の指定を受けることが求められる。特定荷主には、中長期計画の策定、定期報告の提出、物流統括管理者の選任といった義務が課される。  物効法は、物流事業者に時間外労働の上限規制が適用され、物流の停滞が懸念される「2024年問題」に対応するために改正された。  すでに25年4月1日には、物流事業者だけでなく、荷主にも「積載効率の向上」「荷待ち時間の短縮」「荷役時間の短縮」に取り組む努力義務を課し、国交省が具体的な取り組みを例示した判断基準を策定。この判断基準に基づき、荷主・物流事業者を指導・助言できるようになった。  来月1日からは、物流全体への影響が強い、大手の荷主を対象とする規制的措置を施行する。建設現場に搬出する資材などの重量が9万㌧を超える荷主企業を「特定荷主」に指定し、5年を上限とする中長期計画の作成と毎年度の実施報告を義務付ける。特定荷主は、計画の実施状況が不十分な場合、勧告・命令を受ける。役員ら経営幹部の中から、物流統括管理者を選任することも義務付ける。  自社の貨物取り扱い重量が特定荷主の基準値である9万㌧を超える可能性がある建設業は、取り扱い貨物の重量を算定し、5月末までに届け出る必要がある。貨物の重量は、実測だけでなく、単位数量や容積、仕入れ額・売上高などから換算することも認める。  廃棄物も算定の対象になる。貨物自動車運送事業の許可業者に廃棄物の運搬を委託していたり、自社以外のトラックから廃棄物を受け取ったりする場合は、取り扱い貨物の重量として加算する。  特定荷主は、10月末までに中長期計画を提出する。例えば、トラック予約受付システムを導入して荷待ち時間を短縮するなど、改正法で荷主に努力義務を課した荷待ち時間の短縮、積載効率の向上、荷役時間の短縮に向けた対策を計画に盛り込む。初回の定期報告は、27年10月末(翌年度以降は7月末)までに提出する。  指摘基準値を上回る荷主が虚偽の届出をしたり、物流統括管理者を選任しなかったりすると、最高100万円の罰金を科す。