2026年度関西不動産展望 全12社の回答

大阪
 建通新聞社が関西圏に拠点を置くマンションデベロッパー12社を対象に、アンケート方式で2026年度の関西マーケット市場について聞き取りしたところ、ほとんどの企業が工期の長期化、建築費の上昇が続く・高止まりを想定していると回答した。 ■高騰するマンション価格への警戒強まる  工期が長期化と回答したのは7社、建築費は上昇、または高止まりと回答したのは8社で、全社が工期か建築費に言及した。供給数については、勢いが低下もしくは抑制傾向、横ばいと回答した企業は3社あった。  新規事業としてホテルやサービスメントアパートメントの開発など、マンション以外の物件の開発を行うと回答した企業が6社あり、建築価格の上昇が続くマンションに対する警戒が見られる。実際に、センス・トラストは同市場について、「顧客は支払い可能な適正価格を求める段階に移行する」と分析している。 ■付加価値の創造がキーワード  各社の戦略として、最も多かったのは立地やエリア選定に関する回答で、8社が回答した。「建築価格を回収可能な立地を厳選する」という回答の他、「将来性を考慮して立地の厳選を進める」という回答もあった。そうした中、日商エステムやゴールドファステート、サムティなどは立地の選定に加えて付加価値の創造を戦略に掲げた。立地の選定だけでなく、サービスや設備などを充実させて価格高騰に対応する動きがさらに増加するとみられる。 ■都心型と郊外型の二極化がより顕著に  各社の注目エリアとして最も多かったのは「大阪市内中心部」で、具体的な区を回答した企業を含めると8社となった。この他、IR周辺湾岸エリアは4社、阪神エリアは5社が回答した。また、京都市内中心部は大和ハウス工業など3社から挙げられた。  都心部への注目が引き続き高い一方、日商エステム、ゴールドファステート、ミラージュパレスの3社は都心型物件と郊外型物件の二極化が進むと分析している。3社の回答によると、資産性の高さを重視した都心型物件とは異なり、快適な居住空間など商品性の高さを重視した郊外型物件が増え、その中での立地条件や商品性による競争が活発になるとしている。