建設現場のフィジカルAI ニーズ把握へ初の交流会
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国土交通省は3月17日、建設分野のフィジカルAIの具体化に向け、関係者が一堂に会するイベントを都内で開いた=写真。ゼネコンやICT企業など28者が技術の種(シーズ)を提示し、適用性について参加者と意見交換。国交省は参加者へのアンケートで現場ニーズを把握し、今春にも重点的な投資対象となる分野を示す。
イベントには大手ゼネコンや地域建設業、建設関連業、ICT企業、業界団体など合計104団体が参加した。周辺環境を把握し、自律的に行動するフィジカルAIを建設現場に導入する国交省主体の初めての会合となった。
国交省大臣官房の信太啓貴参事官は開会に当たり、「フィジカルAIへの期待の大きさを感じている」と発言。フィジカルAIの活用により「省人化や安全性の向上だけでなく、現場のプロセスそのものの改善、進展が見込まれる」と述べ、期待感を示した。
プレゼンテーションでは、自動化した建機施工での安全確保など従来から検討課題となってきたテーマに加え、デジタル空間に蓄積した現場データによるロボット制御などのソフト技術、地域建設業の除雪自動化の取り組みなど多様な技術シーズ・現場ニーズが発表された。質疑では、技術開発に対する助成の拡充や、新技術活用に対する発注者の積極的な姿勢を求める意見が出た。
国交省は、特に安全確保が困難な現場でのロボット活用にニーズが大きいことを確認できたとした。今後、参加者へのアンケートをまとめるとともに、個別企業にヒアリングを行い、フィジカルAIの活用が有望な場面を絞り込む。重点的な投資を要する分野を今春にも発表し、技術開発を喚起する。
国交省としても、現場導入に向けた検討を本格化する。ICT導入協議会に多様な関係者が意見交換できる勉強会を設ける。17日のイベントで寄せられた声を参考に、建設業界とAIロボット業界の関係者が継続的に交流・連携できる場とする。
