水道コンクリ構造物の点検 水道事業者2割が未実施

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 国土交通省は、全国の水道事業者・水道用水供給事業者を対象として、浄水場にある沈砂池や沈殿池などコンクリート構造物の点検実施状況を調査した。2019年10月に施行した改正水道法では、5年に1回以上の頻度での点検実施が義務付けられているが、23年度末時点での実施状況は、水道事業者全体の20・8%が「点検未実施」と回答。国交省は今後、未実施の理由や点検できていない具体的な施設数などを調査し、対策を検討する。  水道法では、インフラを適切に維持管理するため、水道施設の運転に影響を与えずに目視確認が可能なコンクリート構造物について、5年に1回以上の点検を義務化。土木学会が定めた「コンクリート標準示方書」などを参考に、点検を実施するよう求めている。  調査対象は、市町村などの水道事業者と、都道府県や一部事務組合などの水道用水供給事業者(1367事業者)。調査の結果、全体の20・8%に相当する284事業者が、コンクリート構造物を有しているものの、点検を行っていないことが分かった。  点検実施後の修繕状況も調査した。修繕が必要なコンクリート構造物を確認した水道事業者・水道用水供給事業者は741事業者。このうち、10・5%に当たる78事業者は、修繕が実施できていない状況だった。607事業者(81・9%)は修繕完了、56事業者(7・6%)は修繕に着手済みだった。  国交省は、点検・修繕実施の有無のみを確認したため、点検や修繕が未実施の施設数を把握できていない。今回の調査結果を踏まえて、26年度早期に点検・修繕の詳細な状況調査を開始する。合わせて、点検や修繕ができていない理由も確認し、今後の対策を検討する。24年度末時点の点検状況など、改正法施行から5年が経過した後の実態も調査する。