愛媛県 日本補償コンサルタント復興支援協会と災害支援協定を締結 ― 南海トラフ見据え「公費解体」の体制強化へ

四国

協定書をたずさえる二川副会長(中央左)と客本県民環境部長(中央右)

 愛媛県は3月17日、日本補償コンサルタント復興支援協会(川畑清夫会長)と「災害時における復旧・復興等事業の支援業務に関する協定」を締結した。大規模災害時の損壊家屋の調査や「公費解体」を円滑に進めるためのもので、南海トラフ巨大地震を見据え災害廃棄物処理体制の大きな前進となる。  発災時に被災市町からの要請を受けた県が協会に要請し、協会が復旧・復興などの支援業務(損壊家屋などの解体・撤去処理に係る申請・費用算定など)を行う他、県の災害廃棄物処理対策に関する、平時の市町支援の取り組みに対し、協会が講師派遣などの協力を行う。県庁で行われた締結式には、県から客本宗嗣県民環境部長、協会から二川益行副会長(二川設計会長)らが出席。協定書をとり交わす前に、双方が防災・減災への決意を語った。  客本部長はあいさつの中で、平成30年7月豪雨の際、同協会が宇和島市、大洲市、西予市で行った迅速な支援に深い謝意を表明。その実績を高く評価した上で、「南海トラフ地震では県内で最大約34万8000棟の建物被害が推計されている。公費解体の迅速な実施体制の整備は喫緊の課題であり、今回の協定は処理体制の充実強化に向けた大きな一歩だ」と期待を寄せた。  二川副会長は、川畑会長のあいさつを代読。平成28年熊本地震以降、各地で公費解体支援を担ってきた実績に触れ、「早期の復旧復興には平時からの準備が肝要。被災者が一日も早く元の生活を取り戻せるよう微力を尽くしたい」と述べた。  また一昨年の能登半島地震では、全国から110社を超える会員企業が結集し、厳しい目標の中で約4万2000棟の解体を昨年末までに完了させた成果を報告。「これまで培った知見や経験を共有し、愛媛県の復旧復興に貢献したい」と今後の連携に意欲を示した。  式には、協会側から愛媛県代表会員の岡兵典氏(富士建設コンサルタント社長)、井上稔企画・研修部長も同席。地元企業と全国組織が手を取り合う形での、強固な支援ネットワークの構築が確認された。  協会によると、愛媛県内では現在、会員企業が9社(県外企業も含めると11社)あり、いざ発災の際は実動部隊として支援業務に当たることになるが、被災地の会員企業が役割を果たせないことも想定される。このため能登半島地震のように、全国で400を超える会員企業が被災規模に応じて応援にかけつけられるよう、今後も体制づくりを整えていく考えだ。