上下水道事業の脱炭素化 自治体支援への議論開始

中央
 国土交通省は3月18日、上下水道政策の基本的な在り方を議論する有識者検討会を開き、地方自治体が取り組むべき脱炭素化施策に関する検討を開始した=写真。持続可能な上下水道事業の経営を実現しつつ、脱炭素化を進めるためには、経済的なインセンティブが必要とし、国交省の支援制度構築を論点とした。自治体の規模に応じた脱炭素化のレベルも検討課題とした。  この検討会は、人口減少による事業収入の減少や、自治体職員の減少、施設の老朽化の進行といった課題を踏まえ、自治体に求められる活動を議論するもの。これまでに複数自治体による広域連携や、需要を踏まえた施設の最適配置により、持続可能な上下水道事業を実現すべきとの報告をまとめた。  今回の会合からは、こうした上下水道事業の体制を確保しつつ、社会的に求められる脱炭素化にも取り組むための施策を議論する。具体的には、高効率機器への更新や太陽光発電設備といった、自治体による省エネ・再エネ導入が進む施策を検討。下水汚泥やバイオマス資源を活用したエネルギー利用や創エネの推進も検討する。  国交省は、省エネと再エネに関しては、事業運営に掛かるコストの削減が見込まれることや、交付金・補助制度の後押しによって、一定の進展が期待できるとした。一方で、初期費用や維持費が高い創エネの推進に関しては、導入が進みづらいとみている。  委員からは、脱炭素化推進のための国交省の補助制度について、補助率や制度の適用条件の拡大を求める声があった。自治体の規模に応じた支援については「職員のマンパワーが不足し、脱炭素化に取り組めない自治体もある。技術的な支援や官民連携の推進に関する、さらなる支援が必要」との指摘もあった。