横浜市 労務費ダンピング調査、低入調査案件で実施 4月公告分から

神奈川
 横浜市は、入契法改正に基づく労務費ダンピング調査について、低入札調査制度を適用する工事案件を対象に実施することを決めた。落札予定者の工事費内訳書に記載された直接工事費の金額が一定水準以上か確認して、低い場合は回答書の提出を求める。また、全ての競争入札案件で、工事費内訳書に材料費と労務費などを記載するよう変更する。いずれも4月1日以降に公告または指名通知する案件からスタート。適正な労務費を計上し、現場で働く技能労働者へ賃金の支払いを行き渡らせるための実効性を確保する狙い。  労務費ダンピング調査の対象となるのは、市が低入札調査制度を適用している総合評価落札方式案件とWTO対象工事案件で落札予定者・候補者となった事業者。最低制限価格制度の適用案件や随意契約は対象外となる。  入札時に提出した工事費内訳書に記載の直接工事費が「横浜市の工事内訳書の直接工事費×0・97」以上か確認し、下回った場合は調査回答書の提出を求めて理由が合理的かを判断する。  合理的でないと判断した場合でも契約を結ぶが、市から改善要請を行うとともに、建設Gメンに通報する。回答書の提出がない場合は落札者として認めない。  2025年12月施行の「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入契法)に基づいて、国土交通省は労務費ダンピング調査を実施するよう公共工事の発注者に求めている。    国交省が示した公共発注者向けのガイドライン案では、原則として全ての工事を対象に、直接工事費の97%を確保すべき水準の基本としており、横浜市の水準はこれに倣った形だ。  併せて、入契法改正によって、工事費内訳書に①材料費②労務③法定福利費④建設業退職金共済制度の掛金(建退共掛金)⑤安全衛生経費⑥その他当該公共工事の施工のために必要な経費―の明示が義務付けられることになった。  市では一般競争と指名競争入札で発注する全工事でこれらの記載を求める。無記載の場合、再提出はできないが、当面の間は入札を無効にしない方針だ。