国交省、4団体が意見交換 賃上げ「おおむね6%」申合せ

中央
 国土交通省と建設業界の主要4団体は3月19日、技能者の賃金について「おおむね6%の上昇」を目指すことを申し合わせた。改正建設業法の全面施行を受け、公共工事だけでなく民間発注工事でも適正な労務費を確保し、末端まで行き渡らせることで、3月に適用された公共工事設計労務単価の伸び率4・5%を上回る賃上げの実現に取り組む。  申し合わせを行ったのは、日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)。目標達成に向け、労務費の基準を著しく下回る見積もりを禁止する改正建設業法の規定に基づき、建設工事のサプライチェーン全体で労務費を確保し、賃金として行き渡らせる。  2025年2月には、石破茂首相(当時)と4団体の車座対話でも「おおむね6%の上昇」を申し合わせていた。これを受け、19日の意見交換で各団体が賃上げの取り組み状況を報告した。  日建連は会員企業の協力会社2034社を対象とした調査で、75%が賃上げしたことを説明。ただし、6%以上の賃上げを行った割合は26%だった。  全建の状況を見ると、会員企業が直接雇用している技能者については84%と大半が賃上げしていた。6%以上の賃上げは全体の16%だった。協力会社が雇用する技能者については85%が賃上げを実施または予定。賃上げ率6%以上は全体の22%だった。  全中建は会員企業の技能者について、77%が賃上げを実施した。6%以上の賃上げを実施したのは全体の8%だった。  賃上げに関する国交省と4団体の申し合わせは、21年から毎年実施しており、今回で6回目。担い手確保のための「防衛的な賃上げ」を迫られている企業も多いとみられ、賃上げの原資を確保するための価格転嫁の促進、生産性向上が今後の課題となる。  19日の意見交換では、生産性の向上についても申し合わせた。生産年齢人口のさらなる減少や近年の工事費高騰への対応、賃上げの原資の確保のため、各団体で新技術活用による現場の省人化を推進する。合わせて、教育訓練などを通じた労働者の技術・技能の向上に取り組むこととした。