電設協が人材確保・育成方針 若手採用へ広報活動強化

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 日本電設工業協会(電設協、文挾誠一会長)は3月19日、電気設備業の担い手不足を解消するための「電設協人材確保・育成方針案」を発表した。電気設備業がライフラインを維持する必要不可欠な産業であることを社会にアピールするため、大学に出前講座を設けるよう働き掛けたり、マンガをコンテンツにした動画を配信したりするなど、従来の質・量を上回る広報活動を展開する。  電設協の調査結果によると、会員企業の内線工事施工部門に占める高齢者層(60歳以上)は9・8%と建設業全体に比べると低いが、企業規模が小さいほど高齢者の割合が高くなり、小規模企業では27・8%まで上昇する。  一方、大学や工業高校の電気工学科や電気科が減少しており、卒業生も電気自動車や半導体のメーカーを選ぶ傾向が強くなっている。大手の電気設備業も、電気工学科の卒業生の採用がままならない状況にあるという。  人材確保・育成方針では、電気設備業が社会に欠かせないエッセンシャルワーカーであり、AIに代わることのできない職業であることを若年層に訴えると強調。電設技術がDXやカーボンニュートラルにも貢献できるとして、先進的な取り組みを発信するとした。  一方、各社の広報活動や都道府県電業協会の広報活動が一過性に終わっているものもあるとし、国・地方自治体の助成金を活用した新たな活動を検討する。例えば、大学の建築設備学科に出前講座の開催を働き掛けるほか、SNSを広報活動の柱に位置付ける。撮影が困難な現場のようすを学生に伝えられるよう、マンガを活用した動画などを配信する。  19日の理事会後に会見した文挾会長=写真=は「電気設備業が社会課題の解決に貢献できる産業であることを訴えたい」と述べ、今後の広報活動の強化に意欲を示した。