生コン電子帳票、直轄に適用 スランプ画像解析で省人化も

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 国土交通省は、生コンクリートの帳票を電子化する実施要領をまとめ、2026年度から直轄工事に適用する。製造から出荷、現場での受け入れ、施工に至るまでの情報をクラウドで管理できるようにし、書類作成の負担軽減や効率的な施工につなげる。現場受け入れ時に生コンをカメラ撮影し、画像データを解析することでスランプ試験を代替する運用についても要領を整備し、26年度から適用する。  いずれも、生コンの流通管理の高度化に向けた取り組みとして、直轄工事の現場で試行を進めてきた。帳票の電子化では、これまで紙書類で管理してきた情報のフォーマットを統一し、クラウド上に保存することで生コン工場からの出荷や現場での打設状況を可視化する。受発注者、生コン供給に関わる事業者がリアルタイムで確認できるようにし、工場とのやりとりの削減や待機時間の減少、生コンの打ち重ね時間の短縮による品質向上といった効果を確認できたという。  24年にはJIS改正で、電子的な手段による帳票提出が認められた。国交省は今回、クラウドによる生コン帳票のやりとりに関する試行要領を実施要領に改め、26年度からの本格導入を決定。今後は生コン工場と受注者への情報提供を通じ、帳票電子化を普及させる。  スランプ試験の代替では、生コン車のシュートから流れてくる生コンをカメラで撮影し、AIを活用して画像解析で品質を推定する。現行の品質試験では施工者や発注者の立ち会い、撮影・記録といった手間を要しており、AIによる試験の代替は関連業務の大幅な省人化につながる。  直轄現場で試行した結果、有効性がおおむね確認されたことから、使用する機器や品質管理基準を整理。実施要領をまとめ、26年度から適用することにした。  今後は、工場の製品検査の結果で品質を確認し、荷卸し時に施工者が行う受け入れ検査を省略することも検討する。ただし、ミキサー車が渋滞に巻き込まれて到着に時間がかかるような事態に備え、プラント出荷から現場到着までの外気温や運搬時間といった品質管理に影響する情報の把握が必要になると見られる。国交省は、品質管理の高度化に向けて引き続き必要なデータを収集・分析する。