企業団 施設整備費は905億円 26年度から5年間の実施計画策定

神奈川

施設整備費の推移

 神奈川県内広域水道企業団は、2026年度から5年間の実施計画を策定した。施設整備費の総額は約905億円を見込んでおり、21年度から5年間の559億円と比較して大幅に増加する。老朽化した施設の修繕・更新、地震対策などを実施するとともに、将来的な浄水場の廃止などにより必要となる送水管、既設管路の更新に向けた代替ルートとなる送水管の整備などを進める。  企業団では21年3月に「かながわ広域水道ビジョン」を策定、このビジョンに基づく「実施計画」を5年ごとにまとめている。新たな実施計画では26年度から5年間で実施する12の取り組みやスケジュールを示す。  県内5事業者(神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市、企業団)の水道システムの再構築については、将来的な浄水場の廃止、事故や災害時などのバックアップ機能向上のため、送水管の整備を進める。計画期間内では矢指~上和田分岐間、都岡~高塚間、高塚~小雀間、都岡~港北間の設計に着手する。  老朽化対策では、ろ過池機器やゲート設備、特高受電設備などの修繕・更新、調整池などの土木構造物の内面塗装や内面防食などを継続する。管路の更新に向けては代替ルートとなる送水管の整備を進めているが、新たに綾瀬浄水場~本郷給水地点間の工事、鷺沼~牛久保給水地点間、小雀調整池~稲荷給水地点間の設計に着手する。  施設整備にはPPPの導入して施設の機能、維持管理性を向上させる。相模原浄水場、伊勢原浄水場、綾瀬浄水場の沈殿池設備の更新、小雀ポンプ場の電気機械設備の更新にDBM方式を活用する。  自然災害への対策としては、能登半島地震を踏まえた排水処理施設や送水管の耐震化、汚染物質などの投入防止や降灰に備えるための浄水処理施設の覆蓋化などを進める。単一路線となっている導水・送水路線ではバックアップの方法も検討していく。  計画期間内の施設整備費の総額は、21年度からの5年間と比較して約62%増の905億円。今後も5事業者の水道システムの再構築に伴う施設整備や管路の更新が本格化していくことなどから、増加傾向が続くと見込んでいる。