外濠浄化 導水ポンプ所、導水路の新設などに340億円

東京
 東京都は荒川の河川水や下水の再生水で外濠を浄化する事業の実施計画を策定し、工事の内容や概算事業費を示した。荒川の河川水の導水では導水ポンプ所の新設や旧工業用水道管の更新と管路の新設を実施。下水の再生水の導水では既存の玉川上水の土砂浚渫や補修に加え、延長約2㌔、内径1800㍉の導水路を新設する。2030年代半ばの導水開始を目指す。整備費用を340億円、運転・維持管理費を毎年2・4億円と試算している。  外濠の市ケ谷濠と新見附濠、牛込濠(千代田区・新宿区)は閉鎖水域で、水質悪化に伴うアオコが原因で悪臭や景観上の問題が起きている。そこで22年5月に「外濠浄化に向けた基本計画」を策定。荒川の河川水と下水の再生水を外濠へ毎秒0・5立方㍍程度導水して浄化するための施設整備を進める。  荒川の河川水は秋ケ瀬取水堰(埼玉県志木市宗岡)で取水し、既設の水道用原水導水管や三園浄水場(板橋区三園)、新設の導水ポンプ所、旧工業用水道管、玉川上水を経て外濠まで導水する。秋ケ瀬取水堰から玉川上水までをA―0~2の3区間に分割して整備を進める。  A―0区間ではポンプ井(三園浄水場場内)と導水ポンプ所(板橋区)を新設する。規模はポンプ井が鉄筋コンクリート造の有効容量約320立方㍍、導水ポンプ所が鉄筋コンクリート造地下1階地上2階建て。導水ポンプ所の新設に関連して口径700㍉の管路も新設する。  A―1区間とA―2区間は旧工業用水道管を活用する。このうちA―1区間は延長約11㌔、口径800~1200㍉。不具合のある弁類の補修などを行うが既設管はおおむね健全だ。  また、A―2区間は延長約8㌔、口径800㍉で、既設管を更新するとともに、未敷設や撤去済みの早稲田通りと井の頭通り~玉川上水の一部区間には管路の新設を予定している。  一方、下水の再生水は多摩川上流水再生センター(昭島市宮沢町)から玉川上水と新設の導水路で外濠に導く。玉川上水の浅間橋より下流をB~Dの3区間に分けて整備する。  B区間とC区間は玉川上水の既存施設を活用する。B区間(浅間橋~千駄ケ谷橋)は延長約10㌔で、内径1800㍉の管渠や幅3㍍×高さ1・7㍍の矩形渠で構成。このうち未通水区間の堆積土砂を浚渫した上で補修を行う。  C区間(千駄ケ谷橋~四谷大木戸)は延長が約2㌔、内寸が幅1・4~5・3㍍×高さ1・5~2・3㍍の矩形渠。下水道施設として利用しているため、別途事業で下水を切り替えた後に損傷箇所を補修して活用する。  D区間(四谷大木戸~外濠)には延長2㌔、内径1800㍉の導水路を新設する。