全国初 J―クレジット取得 県と県生コン工組協定締結

静岡

志村栄一理事長(左)、髙梨記成部長(右)

 静岡県は、建設工事におけるCO2排出量の少ないコンクリートの使用による「J―クレジット」の取得に向け、静岡県生コンクリート工業組合(志村栄一理事長)と3月30日、連携協定を締結した=写真。自治体と生コンクリート工業組合が連携してJ―クレジットを取得する取り組みは全国初となる。  協定締結に至る経緯について、県は高度成長期に整備された社会インフラが今後一斉に更新時期を迎える中、厳しい財政状況、業界の担い手不足と高齢化、人件費や資機材価格の高騰などの問題を挙げた。建設工事におけるCO2排出量の少ないコンクリートの使用によりJ―クレジットを取得することで、脱炭素社会の実現と財源確保の両立に向け、コンクリートの製造・出荷など豊富なノウハウを持つ同組合と協定を結んだ。  県は4月から発注する建設工事から順次クレジットの取得を開始する。試算では、建設工事におけるCO2削減量は最大で年間1万7000㌧、数千万円の収益を見込んでいる。  今回の協定締結に当たり、交通基盤部の髙梨記成部長は「既存の枠組みにとらわれず、互いの強みを生かし、脱炭素社会の実現を目指していく」、志村理事長は「全国初の試みとなるが、J―クレジットという形でカーボンニュートラルに貢献していきたい」と述べた。  J―クレジットは、省・再エネルギー設備の導入や森林管理などによる温室効果ガスの排出削減・吸収量をクレジットとして国が認証する制度。土木工事においては、コンクリート工事で使用した高炉セメントB種(BB)が普通セメント(N)に比べて製造時のCO2排出量が約40%少ないため、その差分(CO2削減量)をクレジットとして取得し、そのクレジットを、CO2を削減したい企業に売却することで収入を得ることが可能。