日建連・NEXCO3社 工事打切り、数量減を問題視 出来高認定の簡略化も要望
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日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、NEXCO3社と行った意見交換会で、契約変更に必要な財源の確保を要望した。物価上昇に伴って実質的な事業量が減少し、会員企業の受注総額・受注件数が半減していることに加え、個別工事でも契約変更のための財源が不足し、当初の工事数量減少や工事の打ち切りも発生しているという=グラフ参照。契約変更がまとまらないため、出来高に応じた代価が支払われず、キャッシュフローに影響が生じているとの声も出ている。
労務費、資材価格の上昇により、他の発注機関でも予算が制約となり、当初契約の段階で計画していた出来高をこなせない事業が増えている。
NEXCO3社の発注工事のうち、2024年10月1日から1年間に施工していた土木工事(3億円以上)を受注した会員企業に調査したところ、NEXCO東日本で25%、中日本で12%、西日本で11%が数量の減少や工事の打ち切りがあり、受注者に悪影響を及ぼしているとの回答があった。
工事数量の減少や工事打ち切りの理由としては、「発注者の予算・財源の制約のため(拠出可能な予算・財源がなくなった)」と回答した企業が最も多かった。また、国土交通省の建設工事費デフレーターでは、21年度から24年度までに14%上昇しており、会員のNEXCO3社からの受注金額は50%、受注件数は48%減少しているという。
契約変更を巡っては、金利上昇が受注者のキャッシュフローに影響を与えているとして、追加工事の利払い総額が増加しているとの意見も出た。これまでの意見交換の成果として、NEXCO3社の契約変更への姿勢は改善に向かっているが、金利が上昇傾向にある中で部分払いが進まず、キャッシュフローに影響を及ぼしているとの声が強まっている。
日建連の調査に回答した会員企業は、NEXCO3社の発注工事の27%で、金利負担の増加が資金繰りの悪化を招いていると指摘。資金収支が悪化した要因として、「設計変更がまとまらず、出来高に相当する金額を受け取れなかった」と回答する企業が89%を占めた。
日建連が当初工期3年、請負金額100億円、銀行融資を年利2%との仮定で試算したところ、毎年15億円の契約変更をおこなった場合、追加工事の利払い総額は1・8億円に上るという。日建連は、早期の支払いが可能となるよう、出来高認定の簡略化や暫定単価による仮払制度の導入を要望したという。
