月面インフラ開発を議論 JAXAがワークショップ
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竹中工務店が示した宇宙建築のグランドデザイン
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月13日、月面開発に関する公開ワークショップを都内で開いた。パネルディスカッションでは、竹中工務店や小松製作所など月面開発に携わる企業が、現在の課題と将来の展望について議論。日揮グローバルの宮下俊一氏は、自動化施工技術が月面で進展すれば、通常の施工現場での活用にもつながるとし、期待を寄せた。
月面の整備やインフラ構築に向けた企業の取り組み状況も紹介した。竹中工務店は、長期滞在できるモジュールや月面ドームなどの建築を目指し、知能を備えた小型ロボット群による月面探索と中継拠点の展開、地上局と月面エリアとを結ぶ通信塔となる「Lunar Tower」の建設などを実施するとした。
日揮グローバルは、月にある鉱物資源(レゴリス)から水や水素、酸素などを生成するプラントについて報告。小松製作所は月面の地盤調査方法と月面施工のイメージを共有した。トヨタ自動車は走行距離1万㌔㍍、運用期間10年間の有人与圧ローバーの開発について報告した。
日揮グローバルの宮下氏は、「地上では遠隔化や自動化などの技術は進んでいるが、費用対効果の観点から技術の活用が進んでいない」と指摘。「月面という振り切った環境の中で施工を自動化し、設計自体を変えることができれば、地上での施工自動化のブレイクスルーになるはずだ」と述べた。
竹中工務店の大畑勝人氏は、複数の要素技術の開発が横一線で進むとの認識を示し、「連携がなければ月面開発は実現しない」と述べて分野間の連携の重要性を強調した。
JAXAやKDDI、アークエッジ・スペースなどの企業・団体は「月面を調べ、技術を実証する」とのテーマで、NTT宇宙環境エネルギー研究所や栗田工業などの企業・団体は「月面を利用し、居住する」とのテーマでパネルディスカッションを実施した。
