外国人雇用対策の適正化 事業主の責務、指針に明記 厚労省

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 厚生労働省は、外国人労働者の急増を踏まえ、外国人雇用対策の適正化に向けた論点を整理し、4月13日に開いた労働政策審議会の部会に報告した。当面の対策として、「外国人雇用管理指針」を改正し、不法就労を防止するための適切な雇用管理が事業主の責務であることを追加するほか、外国人にも同一労働同一賃金が適用されることを改めて指針に明記すべきとした。  外国人雇用管理指針は、外国人労働者を雇用する事業主が労働関係法令、社会保険関係法令上、順守すべき義務を記載している。ハローワークが外国人を雇用する事業所を訪問する際、この指針に基づいて助言・指導する。  外国人雇用を巡っては、日本で受け入れている外国人労働者がこの10年で2・8倍に増加したことに加え、技能実習に代わる育成就労の在留資格が27年度に創設される。一部の外国人、事業主による違法行為やルールを逸脱する行為もあることから、指針を改正して外国人に対する雇用管理の適正化を図る。  厚労省は13日、労政審の雇用対策基本問題部会を開き、雇用管理指針改正に向けた論点を提示。これによると、外国人の適正な雇用管理を事業者の責務と明記した上で、資格外就労が入管法の「不法就労助長罪」に当たることや、外国人雇用状況届出の未届・虚偽の届出に対する罰則を指針に記載すべきとした。  同一労働同一賃金の適用をはじめ、短時間・有期雇用労働者や派遣労働者に対する不合理な待遇が禁止されていることも、改めて明記すべきとした。 さらに、育成就労制度の創設を受け、送出機関の適正性を確認することも指針に明示する必要性を指摘。育成就労外国人が送出機関に支払う手数料が不当に高額にならないことに留意するよう、事業主に対しても求める必要があるとした。  出席した委員からは、「事業主だけに責務を負わせるべきではない」といった意見があったが、厚労省は「国、地方自治体と一体で雇用管理を強化したい」などと応じた。