建退共「電子ポイント」活用促す 直轄工事で4月から原則化

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 国土交通省と厚生労働省は、建設業退職金共済(建退共)の電子ポイント方式の普及に向け、下請けから建退共事務を受託するなど、元請けに積極的な役割を果たすよう求める通知を建設業団体に発出した。建退共と建設キャリアアップシステム(CCUS)の自動連携も活用し、改正建設業法で「不可欠な経費」とされた建退共掛金を適正に納付するよう促す。特に、直轄工事では、原則として電子ポイントで掛金を納付することとした。  電子ポイント方式は、技能者を雇用する建設企業が従来の証紙ではなく、電子申請サイトでポイントを購入し、掛金を納付する仕組み。2025年10月にはCCUSの就業履歴情報と建退共システムの自動連携が始まり、就業履歴の手入力が不要となった。また、改正建設業法は建退共掛金を適正な施工に不可欠な経費の一つと位置付け、建設業者に内訳を明示した見積書作成の努力義務を課した。  電子ポイント方式の利便性が高まり、掛金納付を適正化する観点からも有効なため、通知を発出して改めて活用を促すことにした。  特に、4月以降に契約する国交省の直轄工事では、事務負担を軽減するため、電子ポイント方式による掛金納付を原則化する。工事検査の際の留意点を示す「指導事項」にも明記した。従来の証紙方式での対応を希望する場合、理由書の提出を求められることがある。直轄工事で電子ポイントを活用している割合は、これまでのところ金額ベースで1割未満となっている。  公共工事では、予定価格に建設業者が納付する建退共掛金を計上しているため、発注者として適正な建退共制度の運用を強く働き掛ける。  この他、通知では公共・民間工事を問わず元請けに対し、建退共制度の関係事務を可能な限り下請けから受託するよう求めた。下請けの規模が小さく、事務処理が負担となることを想定した対応。これに合わせ、元請けには可能な限り電子申請方式を選択するよう求めている。  国交省からは、国の機関や都道府県・政令市といった公共発注者や、主要な民間発注者団体に対しても、電子申請方式の活用を促す通知を発出した。特に、民間の発注者に対しては、改正建設業法の趣旨を踏まえ、建退共掛金を工事の請負代金額に適切に反映するよう求めた。  厚労省が制度設計を進めている、掛金日額を10円単位で上乗せできる複数掛金制度でも、納付額を柔軟に設定できる電子ポイント方式の活用が前提となる。