公共建築の標準仕様書デジタル化 28年度に公開 国交省

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 国土交通省は、官庁営繕事業の統一的な基準である公共建築工事標準仕様書をデジタル化し、2028年度にも公開する。目視を前提としたPDFファイルではなく、より柔軟に活用できるHTMLなどの形式での提供を想定している。仕様書に引用する技術基準や公的な規格へのリンクを埋め込んで内容の確認を円滑化したり、技術資料との照らし合わせを容易にする。将来的にはBIMとの連携も視野に入れ、公共建築の設計・施工のDXを促進する。  標準仕様書は、一般的な事務庁舎の新築・増築といった公共建築工事への適用を想定し、材料・工法の標準的な仕様を示すもの。国の機関による営繕工事の統一基準とされている他、地方自治体も建築工事で活用している。現行では、PDF形式で国交省ホームページ公開するとともに、書籍として出版している。  国交省は24年度に学識者や建設業界団体で構成する検討会を立ち上げ、標準仕様書のデジタル化に向けた議論を重ねてきた。今回、具体化に向けた方向性と、実際にデジタル版を使用する場面を整理した。  標準仕様書の正本は引き続きPDF版としつつ、HTML形式やExcelなどの表計算ソフトに対応した形式の仕様書を、参考として公開する見通しだ。工事を発注する際に標準仕様書と特記仕様書を組み合わせる現在の運用は変更しない。  デジタル版では、基準や法令、JIS規格などへのリンクを設け、引用元を確認しやすくする。外部から標準仕様書へのリンクも設置できるようにする。仕様書は3年周期で更新しており、過去の仕様書の規定とも比較・確認できるようにする。  設計図書や施工関係資料の作成段階では、発注者や設計者、施工者が標準仕様書を参照しやすくする。材料・機材のメーカーが自社製品の仕様への適合などを確認できるようにする。  特記仕様書や施工関係資料の作成システムとの連携も想定している。例えば施工関係資料の作成時に、材料・工法を選択すると標準仕様書に規定された管理方法や施工手順を示せるようになれば、標準仕様書の参照を省くことができ、作業が効率化する。  さらに、BIMと連携させることで、目視による属性情報の転記なども不要になるとしている。  まずは、28年度に簡易なデジタル版を公開して広く活用を促す。改修工事や木造工事を対象とした標準仕様書のデジタル版も今後の検討事項とした。