マンホールの土砂流入抑制対策に着手 都下水道局
東京
下水道局区部震災対 策のイメージ
東京都下水道局は区部下水道のマンホールで液状化現象による土砂の流入を抑制するための対策に乗り出す。2026年度からの新規の取り組みで、マンホールの目地にシートを貼るなどして周辺地盤に液状化が起きても土砂が流れ込まないようにする。今後、各下水道事務所が対策箇所を精査した上で設計・工事を進める。30年度までの5年間に500カ所で対策を完了させる。
下水道局は首都直下地震などが発生した際に下水道の流下機能と緊急輸送道路などの交通機能を確保するための震災対策を進めている。区部での25年度までの取り組みは「下水道管とマンホールの接続部の耐震化」と「液状化現象によるマンホールの浮上抑制対策」の二つだった。
24年に発生した能登半島地震の被害状況などを踏まえ、3月に策定した新たな経営計画(計画期間26~30年度)で「液状化現象によるマンホールへの土砂流入抑制対策」に着手する方針を打ち出した。
11年の東日本大震災では周辺地盤の液状化によってマンホール内に土砂が堆積し、下水道の流下機能が阻害される被害が発生。そこで下水道局は民間と共同で土砂堆積の要因となったマンホールの目地ずれを抑制する工法を開発し、江東区などの液状化エリアで試行工事を行っていた。マンホールの内部から各部材の目地にシートなどを貼って土砂の流入を防ぐ格好だ。
26~30年度に500カ所に対策を施す。31年度以降の到達目標を2000カ所とした。
■耐震化、浮上抑制対策は取組強化
また新たな経営計画は、従来の二つの取り組みについても実施箇所の対象を拡大して強化を図るとしている。
個々に見ると、下水道管とマンホールの接続部の耐震化は内径800㍉の下水道管がつながる震災時の一時滞在施設や災害拠点施設、ターミナル駅などで実施してきた。耐震化済みの施設数は25年度末で5568カ所。
今後はホテル・旅館などの宿泊施設やその他の駅、応急給水所や輸送基地なども対象とし、26~30年度に1200カ所の対策を行って、耐震化済みの施設数を6768カ所まで増やす予定だ。31年度以降の到達目標は7530カ所となっている。
一方、マンホールの浮上対策は、緊急輸送道路や無電柱化された路線、緊急道路障害物除去路線などで進めてきた。対策済みは25年度末で1537㌔。
今後は震災時にも消防車両が通行可能な道路を対象に加え、26~30年度に250㌔で工事を行って、対策済みの延長を1787㌔に伸ばす。31年度以降の到達目標は2220㌔とした。
