1週間のニュース(4月13~17日配信)
中央
■4月13日(月)
▽インフラ分野のAI活用 国交省が率先導入へ方針
国土交通省は、インフラ分野の人工知能(AI)実装に向けた取り組み方針の骨子をまとめた。インフラの発注者・管理者として、直轄河川・国道をはじめとした現場に率先してAIを実装する。AI学習に活用できるデータを官民で蓄積し、インフラサービスの高度化や暗黙知の継承に生かす。建設現場では、自律的に稼働する建設機械などのフィジカルAIの導入に向けて現場実証を進め、業務プロセスを改革する。
▽26年度の建設投資見通し5.4%増 政府堅調、民間住宅は回復
建設経済研究所(RICE)と経済調査会は、2026年度の建設投資を名目値ベースで前年度比5・4%増の80兆9400億円、15年度を基準とした実質値ベースで3・2%増の60兆3608億円とする予測をまとめた。政府分野投資は堅調に推移するとし、政府の26年度当初予算の成立が4月にずれ込んだことも「大きな影響はない」とした。民間住宅が省エネ基準適合義務化に伴う減少から持ち直す他、リフォーム・リノベーション需要も高水準で推移するとした。
■4月14日(火)
▽建退共「電子ポイント」活用促す 直轄工事で4月から原則化
国土交通省と厚生労働省は、建設業退職金共済(建退共)の電子ポイント方式の普及に向け、下請けから建退共事務を受託するなど、元請けに積極的な役割を果たすよう求める通知を建設業団体に発出した。建退共と建設キャリアアップシステム(CCUS)の自動連携も活用し、改正建設業法で「不可欠な経費」とされた建退共掛金を適正に納付するよう促す。特に、直轄工事では、原則として電子ポイントで掛金を納付することとした。
▽変形労働時間制の見直し 全建「勤務計画を事後作成に」
政府の規制改革推進会議は4月14日、働き方分野の部会で全国建設業協会(全建)や日本経済団体連合会(経団連)などから、1年単位の変形労働時間制の見直しと裁量労働制の適用業種の拡大について意見を聞いた。全建は、変形労働時間制を適用する期間の勤務計画を事前に求めるルールを見直し、勤務日の前日または翌日以降に作成できるようにすべきと訴えた。
■4月15日(水)
▽公共建築の標準仕様書デジタル化 28年度に公開 国交省
国土交通省は、官庁営繕事業の統一的な基準である公共建築工事標準仕様書をデジタル化し、2028年度にも公開する。目視を前提としたPDFファイルではなく、より柔軟に活用できるHTMLなどの形式での提供を想定している。仕様書に引用する技術基準や公的な規格へのリンクを埋め込んで内容の確認を円滑化したり、技術資料との照らし合わせを容易にする。将来的にはBIMとの連携も視野に入れ、公共建築の設計・施工のDXを促進する。
▽高年齢者の労働災害防止 元請けも「暑熱環境作業」に配慮
建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)が行ったアンケート調査に対し、中小の元請け企業の69・7%が、高年齢者の労働災害防止対策に取り組んでいると回答した。元請けとして注意を払っている作業としては、労働災害が増加傾向にある「暑熱環境作業」や、墜落・転落によって死亡災害となる恐れが高い「高所作業」を挙げる企業が多かった。
■4月16日(木)
▽技術検定 要件緩和し会場公募 若手の受験機会を拡大
国土交通省は、2級技術検定の第1次検定(後期)の試験地を拡大するため、工業高校をはじめ、試験運営に協力する機関を6月30日まで公募する。対象とする検定種目は土木、建築、電気工事。2025年度に続く2回目の公募で、今回は見込み受験者数を引き下げるなど、応募要件を緩和する。試験地を追加で確保し、遠方の会場で受験することが難しい高校生ら若い世代の受験機会を確保する。
▽特殊車両通行確認制度 利用率20%に目標設定
国土交通省は、大型の自走式建設機械や資機材の運搬車両を道路で走行させる際に利用する特殊車両通行制度について、道路管理者による申請内容の不備などの確認が不要となる「確認制度」の利用率を、2031年度までに約20%まで高める方針案を示した。道路情報の電子化を推進し、オンラインシステムによる自動審査が可能な経路を約70%まで増加させ、従来の「許可制度」から確認制度へと移行しやすい環境を整える。
■4月17日(金)
▽自治体メンテ業務 地域建設業の共同受注が受け皿に
国土交通省は4月16日、社会資本整備審議会のインフラマネジメント戦略小委員会を開き、地方自治体の先進事例についてヒアリングした。栃木県建設業協会は、県発注の道路・河川維持管理業務を協同組合が受注する「維持管理統合業務委託」を導入し、仕事量の安定確保と平準化につなげたことを説明。地域建設業の力を生かす同方式が、県内市町村や近隣県からも維持管理の受け皿として関心を集めている現状を報告した。
▽ストレスチェック「知らない」 従業員50人未満の元請け3割で
建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)は、改正労働安全衛生法で従業員50人未満の事業場にも義務付けられるストレスチェックの実施状況を調査した。ストレスチェックを「知らなかった」と回答した元請けは33・5%に上ったものの、認知している企業の42・3%はすでにストレスチェックに取り組んでいると回答。義務化を待たず、現在は努力義務のストレスチェックに取り組む企業もあることが分かった。
