生成AI「積極的に活用」 建コン特記仕様書に明記 国交省

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 国土交通省は、直轄事業での生成AI活用の先行事例として、建設コンサルタント業務を対象に導入を進める。2026年度から特記仕様書に「積極的な利活用を推進」することを明記するようにし、受発注者協議によって目的や用途、利用範囲を定めるなど、生成AIを導入する際の基本的な考え方を定めた。直轄事業の省力化だけでなく、品質の改善にも生かす重要なツールと位置付けた。  政府は25年末に閣議決定したAI基本計画で、国の機関が率先してAIを先導的に利活用する方針を示した。国交省など一部省庁は5月以降、政府職員向けAI「源内」の大規模導入・実証を計画している。国交省は直轄事業について、発注者側の職員だけでなく受注者にも生成AIの活用を積極的に促す方針だ。  このため、利活用の基本的な考え方を整理し、受発注者で共有することにした。まずは建設コンサルタント業務を対象とし、既存業務のうち単純作業など、労働集約的なプロセスの見直しにつなげるとした。AI活用による省力化を通じ、技術者が「本質的な検討部分に注力」できるようにし、成果物の品質を向上させる。合わせて、AIの特性に応じた適切なリスク管理が必要とした。  生成AIを活用する業務では、特記仕様書に取り扱いを明記する。業務の特性に応じ、受発注者協議で▽目的▽用途▽利用範囲―を定める。受注者は利用するサービス名や利用範囲を記載した生成AI利活用計画書を作成し、発注者に提出する。  既存データを学習して成果物を出力する生成AIの場合、第三者の権利を侵害する恐れもある。受注者に対し、こうした可能性に留意し、可能な範囲で生成AIによる生成物であることを注釈で示すよう求めている。  また、委託業務の成果物そのものも生成AIの学習に活用することを想定。受注者が成果をまとめる際、発注者との協議でAI学習を考慮した報告書様式とするよう努めることとした。具体的には、箇条書きなどで文章を適切に構造化し、AIに読み込ませやすくするマークダウン記法を活用するイメージだ。  委託業務の成果物は、国交省のデータ共有基盤「国土交通データプラットフォーム」で公開・利用する場合がある。こうした情報基盤でも読み込みやすいように配慮する。  納品された成果物は発注者の所有となる。建設コンサルタントが自社のAIに読み込ませ、他の業務の品質向上に生かそうする場合のルール整備なども今後の検討課題となる。