〈インタビュー〉有井清氏(ありい・きよし=ヨコレイ代表取締役)

神奈川

有井清(ありい・きよし)代表取締役

 空調・給排水衛生設備の設計・施工・メンテナンスを手掛けるヨコレイ。今年、創業60周年を迎えた。代表取締役の有井清氏は2002年、当時34歳の若さで2代目として社長に就任。先代から顧客と社員を受け継ぎ、「お客様にとって便利(コンビニエンス)な存在としてお役に立ちたい」という理念の下、時代の変化に対応して経営を続けてきた。これまでの振り返りと今後の展望を聞いた。  ―会社のミッションに掲げる〝お客様へ貢献する設備のコンビニエンスカンパニー〟という言葉はどのように生まれたのか。  「社長に就任した当初は、悩みながら経営をしていた。契機となったのは04年に参加したマネジメントの講座。ドラッカーの体系的な経営論を学び、組織にとって大切なのはミッション(使命)だと心得た。私たちはもともと、大手家電メーカーのサービス代行店として事業をスタートしており、そのマインドはずっと守られてきた。また、社員に違和感なく納得して受け入れてもらえるものを探し続けてたどり着いた言葉だ」  「05年にリリースし22年目に入った。今年度の経営計画の中で、ミッションを含めた会社の理念体系を現在の経営・社会環境に適した形に作り直すと社員には伝えている。弊社のステークホルダーであるお客様、ビジネスパートナー、社員、地域社会との信頼関係を深め、お互いが〝ハッピー・ハッピー〟となる関係を目指していきたい」  ―建設業界全体が人手不足の中で、社員の満足度をどのように高めているか。  「弊社は離職率がとても低い。なぜなら、採用初期の段階から企業理念の理解を促し、何度も面接して、応募者と会社が相思相愛の関係を築いて採用しているから」  「また、社員主導で委員会活動を行っている。定期的な地域清掃などを主導する社会貢献委員会、身だしなみ委員会、電話応対委員会など社員の自律的行動の推進に取り組んでいる。資格の取得も推奨しており、資格手当を引き上げた。社員全員が秘書技能検定試験に合格しているのも弊社の特徴だ」  ―60周年の先を見据えた展望は。  「社長就任当時の24年前と今では社会のありようや環境が大きく変わってきた。会社は時代に合わせて制度や取り組みを変えていかねばならないし、そんな中で特に意識したいのがステークホルダーとの価値観の共有だ。今後、ICTやDXが進んでも人とのつながりの大切さは変わっていかないと思う。社員には、これからも人との関わりを大事にしていってほしいと願うと共に、空調衛生工事業の面白さとやりがいを十分に堪能して欲しい」