昭和記念公園 昭島口周辺の民活再整備、エリア2分割、先行は26年度末再公募

東京

前回公募から、国直轄整備の範囲を増加した

 国土交通省国営昭和記念公園事務所は昭和記念公園・昭島口周辺エリアの民活再整備で、約15・4㌶の事業範囲を二つにエリア分けし、喫緊性の高い方を先行させて2026年度末に民間事業者を再公募する予定だ。全体で進めた前回の公募手続きが参加者なしで中止になったためで、先行させるのは南側の「水と緑のエントランスエリア」に当たる約8・8㌶。また、民間事業者に任せる対象を集客・収益施設の整備運営と園路・広場などの整備に絞る一方、国が直轄で主園路や新設駐車場、サイクリングロードといった基盤施設の整備・管理運営を行う。ともに30年度末の供用開始を目指す。  国営昭和記念公園は昭島市と立川市にまたがる計画面積約180㌶の都市公園。開園部分の施設の老朽化や昭島口周辺の土地区画整理事業の完了などにより、公園を取り巻く状況が大きく変化していることから、24年6月に再整備方針を策定。昭島口周辺エリア(昭島市もくせいの杜3丁目)の約15・4㌶を民活で再整備してサービス水準の向上を図ることとした。  25年3月に同エリアの全体で民間事業者を公募したものの、参加者がなく手続きが中止になった。このため再整備方針の基本的な考え方は継承しながらも、エリアを二つに分けての「段階的整備」に切り替える。まず、喫緊性の高い南側の「水と緑のエントランスエリア」に当たる約8・8㌶をステップ1と位置付け、エントランス機能を主体とした空間に再整備する。  民間事業者には、公園の滞在・体験の質を向上させる集客・収益施設(公募対象公園施設)の整備・管理運営を任せる。施設のイメージとしてカフェやランニングステーションを例示した。また、園路・広場など(特定公園施設)は整備を必須、管理運営を任意とする他、看板や屋外広告物などの利便増進施設を任意で設置・管理運営できるとしている。整備費用は特定公園施設の9割を国が負担し、その他は事業者の負担となる。  公募対象公園施設の設置許可面積に応じて、1平方㍍当たり年間3986円(25年度時点)の使用料を国に支払ってもらう。事業期間は20年以内で、1回のみ協議の上で更新を許可して最大30年までの延長を可能にする。  秋ごろに公募案を公表してサウンディング調査を進め、得られた意見を基に修正を行って26年度末に公募を始める予定。事業者の業種・業態は限定しない考え。27年度に事業者を選定し、設計を経て28年度の着工、30年度の供用開始を目指してもらう。  一方、国が直轄で整備・管理運営する基盤施設には▽主園路▽新設駐車場▽サイクリングロード▽ゲート棟▽親水施設▽民間整備を除いたエントランス空間―を挙げた。秋ごろに基本計画を公表し、26年度内にも基本設計に着手。その後、27年度に選ぶ民間事業者から意見や提案を受け付け、民間事業者の整備箇所と整合性を取る形で修正設計を進める。民間事業者の整備箇所と同様に、28年度の着工と30年度の供用開始を予定している。  国は前回の公募が中止となった要因の一つを事業想定の認識の差異と考えている。国は収益施設がエリアの大部分を占め、民間事業者は収益施設がエリアの一部に限定されると想定していた。このため事業範囲を二つのエリアに分け、「水と緑のエントランスエリア」を先行。国が整備費を負担する特定公園施設を増やすとともに、基盤施設の整備を国の直轄に見直した。また、特定公園施設の整備費の国による負担割合を8割から9割に引き上げた。  北側の「新レクリエーションエリア」(約6・6㌶)については、希少種の保護が必要で事業性の厳しい残堀川調節池跡地を含んでいるため、26年度末の公募の範囲から除外。ステップ2として別の機会に整備する。  これらは4月21日に開いた民間事業者向け説明会で明らかにした。マッチングの機会を提供するため、国営昭和記念公園事務所のホームページで参加者名を公開することも予定している。