黒木秀一さん(くろき・しゅういち=東京都北多摩北部建設事務所長)

東京

北北建所長の黒木秀一さん(くろき・しゅういち)

 8年ぶりに現場に戻ってきた。多摩都市モノレール延伸や多摩南北道路といった大型事業に加え、中小河川整備事業など幅広い業務を担う。「都民の生活や都市活動を支える重要な仕事で責任の重さを感じる」と語る一方、「200人を超える頼もしい職員と仕事ができるのは楽しみ」と、大規模組織のかじ取りに意欲を見せる。  多摩都市モノレール事業は開業区間の整備にも携わった。「地上に構造物が次々とできていく高揚感や都民の期待の高まりを肌で感じ、建設業の醍醐味(だいごみ)を味わった」と振り返る。その経験は現在の仕事にも生きている。「地元と連携しながら、経済活動への影響を抑えつつ、2030年代半ばの開業を目指して着実に進めたい」。  これまでの仕事は、「組織一丸で目標に向かう多忙な職場が多かったが、やりがいを感じる毎日だった」と思い返す。若手が多い現在の職場と向き合い、「これまでの経験は人材育成のヒントになる。社会への貢献や完成時の達成感など、まちづくりの魅力を伝えていきたい」と力を込める。  印象に残っている仕事は「多すぎて選べない」と笑う。その中でも、北北建の関連では、国分寺市への派遣職員として従事した多摩南北道路「国分寺3・2・8」の立ち上げを挙げる。国の機関では、公共事業の電子化(CALS/EC)に携わり、紙からデジタルへの変化を体感したことから、「IT化やDXによる効率化は重要。現場が戸惑う気持ちも理解できるが、寄り添いながら進めることが大切だ」と話す。  プライベートでは地元のサッカーチームで汗を流す。最近はバラの栽培にも挑戦している。インフラの維持管理では、樹木管理の重要性に目を向ける。  【略歴】1991年東京都多摩都市整備本部施設管理事務所採用。2013年建設局北多摩南部建設事務所補修課長、18年財務局建築保全部土木技術担当課長、21年建設局道路建設部街路課長、22年同計画課長、24年生活文化スポーツ局担当部長(世界陸上財団派遣)などを経て4月から現職。58歳。町田市出身。