大舌勲市長に聞く 井原市のまちづくり展望
岡山
大舌勲氏(おおした・いさお=井原市長)
岡山県南西部に位置する井原市は、人口流出に悩む市町村が多い中、学校給食無償化など「子育て・育児がしやすい市」として子ども世代は堅実に転入超過となっている。井原高校南校地の有効活用をはじめ、教育・文化の核となる市立図書館の今後の在り方を探る2026年度事業を中心に、市の将来展望を大舌勲市長に聞いた。
――大舌市長の母校でもある井原高校の南校地活用や新規事業について展望をお聞かせ下さい。
「26年度に岡山県から譲渡予定の南校地は現在、武道場や体育館を新体操の拠点として活用中で、選手たちの全国的な活躍により市の知名度アップにも貢献してもらっている。校舎や体育館などについて施設の劣化などの確認を進め、今後の活用方針を検討していく。新たな取り組みとして、蔵書数や生徒たちの学習スペース確保、南校地も含めた移転先の選定など、建て替えを視野にこれからの市立図書館の在り方について検討を始める。ソフト面では14の種目で構成する地域クラブを中心に、地域と行政が一体化となったスポーツ・文化の振興を図る」
――26年度のインフラ整備についてはいかがでしょうか。
「上下水道では芳井地区の上水道新設に着手する他、処理施設の改修修繕により長寿命化に取り組む。教育関係では中学校体育館の空調設備整備に向け設計を委託する。交通網拡充と防災力強化のため、国道486号の改良や危険個所の解消、また市内にある県道の歩道整備などを岡山県に要望していく」
――国内有数のデニム産地として知られる井原市の最近の経済動向について
「ものづくり企業の立地が多いことが市の特徴の一つ。経済圏としては広島県福山市を中心に同県東部からの転入者が増えている。子育て世代への支援、施策の充実が大きな理由と思うが、この好状況をさらに市内企業の人材確保と新たな企業誘致、雇用拡大の良い循環につなげたい。また、地域の理解と協力を最優先に進めている『井原市賑わい創出拠点(道の駅)整備』については、地産地消だけでなく子どもや高齢者がゆっくりと過ごせる、遊べる空間づくりを盛り込んでいきたい」
――まちづくりのパートナーである地域建設業に期待することは何でしょうか。
「災害時の応急復旧をはじめ地元建設業が持続的に活躍できる経営環境づくりが大切。中東情勢の影響で資材不足・高騰などが懸念されるが、受注者の負担増とならないような発注、入札執行を心掛けたい。担い手確保については、25年度に創設した市独自のウェルヴィーイング経営認定制度を活用することで、『働きやすい』『やりがいのある』職場の認知度向上に役立ててもらえたらうれしい。初回は4社だったが26年度は建設業の認定が増えることを期待する」
大舌勲市長プロフィール
1978年3月岡山県井原高等学校卒業、同年4月井原市入庁、2009年4月の商工観光課長から市幹部職を歴任。18年9月に市長初当選。22年9月に2期目がスタート。趣味は地域への感謝を込めた草刈り。井原市生まれの井原市育ち。67歳。
