東急電鉄 設備投資に641億円 災害対策など強化

神奈川

架設から100年以上が経過する鶴見川橋梁では塗装改修や補修を行う

 東急電鉄(東京都渋谷区)は2026年度の設備投資額として641億円を計上した。25年度の計画から約160億円の増加となる。安全投資には過去最高の511億円を充て、法面改修や耐震補強といった災害対策、土木構造物の長寿命化などを実施。また、神奈川県内の駅では宮崎台駅や田奈駅、鷺沼駅のリニューアル・改良工事を進める。  自然災害対策には47億円を投資する。田園都市線の鷺沼駅~たまプラーザ駅間では法面を改修。法枠工などにより線路脇の斜面をコンクリートで補強し、大雨が降った際に土砂が線路内に流入しないようにする。  水害対策では防水扉や止水板による浸水防止措置も進める。26年度は元住吉車庫や付近の施設が対象となる。  地震対策では土木構造物の耐震補強を実施。東横線の武蔵小杉駅~元住吉駅間、田園都市線の二子新地駅~高津駅間・宮前平駅~鷺沼駅間の高架橋柱や鷺沼駅付近の擁壁で施工する。  土木構造物の長寿命化には50億円を充てる。田園都市線の江田駅~市が尾駅間とたまプラーザ駅~あざみ野駅間のトンネルを補修。東横線の綱島駅~大倉山駅間にあり、架設から100年以上が経過する鶴見川橋梁では塗装改修や補修を行う。  電気設備の更新には93億円を投入。連動装置や電路設備、変電設備を改修するとともに、信号保安装置の更新を進める。  駅舎関連では、宮崎台駅と田奈駅でリニューアルを実施する。宮崎台駅では駅周辺にある並木道をモチーフとしたデザインに更新。駅前広場では植栽帯を整備する他、ベンチを増設して休憩スペースを拡張する。改修面積はコンコースが約750平方㍍、ホーム外壁が約530平方㍍、屋根が約1750平方㍍、駅前広場が約700平方㍍。  設計は光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所(東京都品川区)、施工は東鉄工業(東京都新宿区)が担当。28年中の工事完了を目指す。  田奈駅では周辺の田園風景との調和を図る。コンコースの内装は田畑の規則的な区画をベースデザインとして木材をパネル状に並べ、一部には沿線で採れる竹材を活用する。  設計は大建設計(東京都品川区)とHOC(横浜市中区)、施工は東急建設(東京都渋谷区)が担当。12月に完了する。  鷺沼駅では改良工事を実施する。東急グループなどが参画する鷺沼駅前地区第1種市街地再開発事業と連携し、再開発ビル直結の改札口や自由通路を新設。トイレの増設やリニューアルにも取り組む。  設計は交建設計(東京都中央区)と大建設計が担当。施工者は選定中としている。31年度の完了を目指す。  職場環境の改善に向けては、長津田車両工場の増築工事や長津田検車区・元住吉総合事務所・鷺沼駅事務所のリニューアルを行う。  この他、▽ホームの段差・隙間縮小▽駅務機器の高度化▽ホームドア開口部に合わせた停止装置の導入▽日吉駅などのLED化▽市が尾変電所への蓄電システム導入▽旅客案内装置の更新―などを実施。また、AI画像解析技術や4足歩行ロボットなどのデジタル技術を活用し、業務の効率化を検討する。