土木技術者、さらに空洞化 中堅不足、若手・ベテランで補う 日建連調査

中央
 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)が会員企業45社の土木技術者数を2025年度に調査したところ、41~50歳の中堅層が占める割合が13・1%となり=グラフ参照、3年前の22年度調査と比べ、4・7ポイント低下していたことが分かった。51~60歳は29・4%、20~30歳は27・0%となり、いずれも22年度よりも増加している。40代の技術者は、本来であれば監理技術者などとして現場の中核を担う世代だが、2000年代に採用を絞った影響が続き、各社で中堅層が空洞化している。  公共工事委員会に参加する45社(22年度調査は43社)に土木技術者の年齢構成や資格保有について聞いた。日建連の会員企業では、新卒採用を強化した2010年代から若手技術者が増加しており、25年度の調査では20~30歳の技術者が27・0%を占め、22年度と比べると2・4ポイント上昇している。  技術検定試験の受験資格見直しにより、若手の資格保有者の割合も高くなっている。24年度から1級第1次検定の学歴・実務経験の要件が廃止され、19歳以上になると受験資格を得られるようになったことから、若手の監理技術者資格保有率が上昇。22年度に26~30歳の資格保有率は29%だったが、25年度は35%まで上昇している。  一方、51~60歳のベテラン技術者は全体の29・4%と依然として年齢階層別で最多を占める。内勤者の割合は高くなるものの、実際に現場に配置されている監理技術者数は51~60歳が最も多い。各社が採用を控えていた2000年代に入社した41~50歳の中堅技術者は、全体の13・1%と最もウエートが低く、こうした中堅層の空洞化を若手とベテランで補う構図だ。  現在も現場の中核を担うベテラン技術者の退職に備え、若手への世代交代を急ぐ必要がある。ただ、日建連は、入札制度で求められる技術者の経験年数や規模要件、配置制約が世代交代の遅れにつながっていると指摘。監理技術者として全工期への従事を求める同種工事の経験や年数・規模要件の緩和、専任要件の緩和など、監理技術者制度の大幅な緩和が必要だとしている。  また、監理技術者の交代理由として、国交省の直轄工事や高速道路会社などでは、傷病や退職、育児などのほかに、人事異動などの「キャリア形成」が認められるケースもあるとして、他の発注機関にもこうした緩和措置を展開するよう求めている。