日建連と中部地整など 働き方改革・生産性向上などで意見交換

中部

中部地整 森本輝局長

 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と、国土交通省中部地方整備局を始めとする中部圏の発注者による「公共工事の諸課題に関する意見交換会」が5月22日、名古屋市で開かれた。前年に続き、大きく①公共工事予算の確保と入札・契約制度の改善②働き方改革の推進③生産性向上④担い手の確保―の4点をテーマに議論。特に環境の変化を踏まえた働き方の改善について、積極的に意見を交換した。  日建連からは、土木本部長の蓮輪賢治副会長=写真右=や、同副本部長の清水琢三副会長ら25人が出席。中部地整からは森本輝局長=写真左=ら幹部16人が参加した。また、中部の発注者として同局管内の4県・3政令市と、中日本高速道路会社、名古屋高速道路公社、水資源機構中部支社の幹部も出席。オブザーバーとしてJR東海と中部電力、中部国際空港も参加した。  ①の予算確保などテーマでは、日建連が契約変更に必要な予算の確保などを要請。また、入札・契約制度の面では、総合評価落札方式での技術提案テーマの評価点開示や、公共工事標準請負契約約款の改正を受けた適正な契約環境の展開などを求めた。  これに対して、中部地整の濱田禎企画部長が発注後の手戻りを発生させないための対応などを説明。評価点の開示については、競争性などに配慮した範囲での開示とする考えを示した。また、請負契約約款については、小倉佳彦建政部長が管内の対応状況を説明した。  ②の働き方改革に関わるテーマでは、日建連が時間外労働上限規制の順守状況について、中部地整発注工事が高水準であることを評価。その上で、規制適用2年を経て顕在化した課題や、猛暑・厳冬への対応を要請した。  濱田企画部長は、現場の効率化策などを説明した上で、特に書類作成業務の負担低減策を提案。猛暑への対応については、本年度にモデル工事を技術提案評価型S型で2件発注する予定であることを明らかにした。  ③の生産性向上の分野では、新技術・新工法の現場実装を進めるため、受注者提案による導入でも必要経費を負担する仕組みの制度化や、SⅠ型の拡大を日建連が要望。また、プレキャスト工法の活用拡大を求めた。  これに対して中部地整は、SⅠ型について「将来の効率化につながるテーマを探していきたい」と前向きな考えを表明。また、中日本高速も新技術の採用に関わる制度を紹介し、積極的に取り入れていく姿勢を示した。  ④の担い手の確保については、設計労務単価の引き上げの他、トンネルでの一般・現場管理費などの見直し、コミットメント制度の活用、若手技術者の育成に向けた技術者配置の柔軟化などを要請。名古屋市など各発注者の若手技術者の育成・定着策を確認した。  意見交換後、蓮輪副会長は「公共工事の先進的な取り組みは、民間工事にも展開すべきものだと考えている。協力をお願いしたい」と総括。森本局長は、「働き方の改善、建設業界のイメージアップは不可欠なもの。今後も発注者間、受発注者間で協力していきたい」との考えを示した。