全建が高市首相に緊急要望 価格高騰上回る予算増額を
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全国建設業協会(全建)の今井雅則会長らは5月29日に首相官邸を訪れ、高市早苗首相に公共事業予算の確保を求める緊急要望を提出した=写真。実質事業量を確保するため、資材価格の高騰や人件費の上昇を上回る予算増額に加え、中東情勢の影響を受けている石油製品の安定供給も要望。建設現場で酷暑・積雪に対応した柔軟な働き方ができるよう、変形労働時間制の見直しも求めた。
今井会長と奈良県建設業協会の山辺元康会長らが首相官邸を訪れた。
全建は、社会資本整備の維持管理や災害対応を担い、地域の守り手や地域の基幹産業である地域建設業が、物価高騰による公共工事の実質投資額の不足により、発注件数の減少に苦しんでいると訴えた。緊急要望では、2027年度の予算編成に先立ち、政府が例年6月に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)に、資材価格と人件費の上昇分を上回る予算増額を明記するよう訴えた。
中東情勢の悪化に伴い、ほぼ全ての建設資材で価格が上昇し、石油製品については安定供給が懸念されているとも指摘。価格の安定化と需給状況の改善を図るとともに、適切な価格転嫁や柔軟な工期延長の実現を要望した。工期延長が生じた際、元請けの資金繰りへの影響を緩和するため、発注者が部分払いを認め、キャッシュフローの改善を図るよう求めた。
過去30年間にわたって建設業の生産性が向上していないとして、投資余力の拡大に必要な利潤確保策を講じることも求めた。公共工事の入札では、低入札価格調査基準価格・最低制限価格の上限で落札し、利益を圧縮していると主張。入札段階で元請けが利潤を削ることがないよう、予定価格の設定方法や入札制度の見直しを求めた。
地域建設業の生産性と防災力を向上するため、国土交通省が25年度補正予算に計上した「建設市場整備推進事業費補助金」について、予算額の2倍を超える応募があったとして、予算規模3億円の増額を要望した。
1年単位の変形労働時間制度を見直し、酷暑・積雪に対応した柔軟な働き方を実現することも要望した。勤務カレンダーの届け出を現行の30日前から事後作成・前日に見直したり、週単位・月単位の労働日数・労働時間での届け出を認めるべきだとした。労働者の同意を得た上で、労使協定を結ばなくても制度を導入できるようにしたり、労働基準監督署への届け出を省略したりするなど、手続きの簡素化も求めた。
