神奈川県 全国で多発する街路樹の事故 年1回の定期巡回で異状把握
神奈川
国土交通省の調査によると、神奈川県内で2021年4月から24年11月の間に発生した街路樹による事故は67件だった。県が管理する道路はこのうち4件。県では週2回の通常巡回、年1回の定期巡回を通じて街路樹の状況を把握し、事故の未然防止に取り組んでいる。
国交省の調査で、21年4月から24年11月までに発生した道路の倒木などの事故は計801件あった。県内は67件で、千葉県に次いで全国で2番目に多かった。最も多かった要因は腐朽・病害と台風がそれぞれ21件で、強風の14件が続いた。
このうち神奈川県が管理する道路の事故は4件だった。街路樹の一部が腐朽していたことによる枝などの落下が2件、根の腐食による倒木が1件あった。この他、落枝による事故が1件あった。
県の各土木事務所では、道路パトロールカーによる通常巡回を週2回、徒歩による定期巡回を年1回実施している。倒木や落枝などにつながる枯れ木があった場合には伐採、道路に張り出し、交通の支障となる樹木は剪定するなどの対策を行う。
この他、高さ5㍍以上の街路樹約1万3000本については樹木医が診断を行っている。具体的には、全ての街路樹を5年で一巡するサイクルで、病虫害、キノコの発生、街路樹の生育状況などを近接目視で確認するとともに、ハンマーで幹内部の空洞の有無などを調べる。
国交省によると、通常巡回の頻度は異なるもののほぼ全ての道路管理者が実施している。一方、定期巡回は道路管理者の57%が未実施。これらの状況を受けて国交省は3月、各道路管理者に定期巡回の実施を促すため、優先順位の考え方などを示したガイドラインを取りまとめた。
県では、今後も通常巡回、定期巡回、街路樹診断などを通じて街路樹の異状を把握していく。
県内でも多くの街路樹を有する横浜市では県と同様に、各土木事務所が1年に1回程度定期巡回を行っている。
川崎市では定期巡回は実施しておらず、通常巡回で異状があった箇所、街路樹の剪定を委託した事業者から情報提供があった箇所などを近接目視で調査している。維持管理に力を入れているサクラや倒木や枝折れが多いユリの木については別途、樹木医が診断を行う。
