〈インタビュー〉鶴見コンクリート代表取締役社長・伊藤伸泰氏 次の100年、Nextステージへ

神奈川

鶴見コンクリート代表取締役社長・伊藤伸泰氏

 ボックスカルバートをはじめ、多くのプレキャストコンクリート製品を設計・製造・販売する鶴見コンクリート(横浜市鶴見区)は、6月に創業100周年を迎えた。伊藤伸泰代表取締役社長は「まず思うのは感謝」と何度も口にする。「一緒に節目を迎えられた社員やお客さまに非常に感謝している。協力し、理解してもらえたからこそ、ここまで来られた」  1994年に伊藤氏が入社し、社長になって以降のおよそ30年間は「業績が良い時代ばかりではなかった」。つらいときがあったからこそ、一層感謝の気持ちが強い。  鶴見コンクリートは開発型の会社。今では一般的になったプレキャストコンクリート製のボックスカルバートは、同社が日本で初めて製造・販売したという。  高い技術力が強みだが、「後発の競合社が出てくると弱くなる」のが悩み。「厳しいときに体力を付けていないとだめ、価値を安売りするな」と銀行の支店長から指導を受けたこともあり、この言葉を胸に「なんとか持ち直した」  次の100年「Nextステージ」を見据え、「コンクリート製品でもCO2の削減」と「i―Constructionの推進」、「防災・減災製品の提供」を重要テーマに位置付けた。  代表例が全製品の製造で使用する「高流動コンクリート」。会社が連綿と受け継いできた技術力によって生み出された。  開発には時間がかかった。普通のコンクリートより材料費が高くなるものの、締め固めに振動が不要になり、作業環境向上や現場の省力化にもつながるなど、メリットは多い。技術職員が高流動コンクリートを支持し、何年も試験練りを重ねたという。  「セメントの代わりに高炉スラグを50%配合することで、緻密で頑強になった。現在では、二酸化炭素の排出量の削減にも貢献できる」。開発当時を振り返り、改めて社員に感謝した。  「社是に掲げる『すぐれた技術・よい製品』を徹底して、品質・安全・信頼・公正を常に考え、社員一丸となって発展を続けていきたい」と展望を語る。「これからも仲間みんなで建設業界全体の発展に貢献していきたいと思う」  新たな目標を見据え、鶴見コンクリートは次のステージに進む。