JR東海 県内線路延長80㌔設備強化 盛土17㌔など

静岡
 JR東海は、静岡県内で豪雨に対する線路設備の強化工事を進める方針を明らかにした。当初は対象区間を三島駅~浜松駅間としていたが、本紙の取材に応じ、富士川雨量計から掛川雨量計までの約80㌔区間と回答。また、盛土や切土などについて対策延長の概算を示している。  同事業は、2030年3月までの工事期間を予定しており、工事費は約110億円を見込む。対策延長・数量は、全体で盛土延長17・5㌔、切土延長2・6㌔、自然斜面など16カ所を予定している。  駅間別では、①三島駅~新富士駅間が盛土5カ所(延長0・6㌔)②新富士駅~静岡駅間が盛土42カ所(延長3・6㌔)、切土1カ所(延長0・2㌔)、自然斜面6カ所③静岡駅~掛川駅間が盛土64カ所(延長13・3㌔)、切土16カ所(延長1・8㌔)、自然斜面10カ所④掛川駅~浜松駅間が切土2カ所(延長0・6㌔)―としている。  近年の豪雨や長期化する降雨への対策として、同社は盛土や切土、自然斜面などの設備強化を進める。主な対策として、盛土の水が集まりやすい箇所への全面コンクリート被覆やコンクリート製枠による強化、切土の一部コンクリート被覆などを行う。特に盛土が高い部分では、全面コンクリート被覆に加え、盛土本体を杭で補強する対策も行う。  26年度発注分は5月に随意契約で3件発注した。基本的に、施工は昼間作業を想定し、線路に近い箇所などでは夜間施工も検討する。また線路閉鎖が必要な作業は予定していない。  今回の事業における年度別の投資額(静岡県内)は、26年度が約25億4000万円、27年度が約34億8000万円、28年度が約32億4000万円、29年度が約17億4000万円を見込む。  設備強化が完了した区間を対象に、27年度以降、土壌雨量による運転規制値(雨量などの影響で列車の速度規制や運転見合わせを行うための基準)を順次見直す。過去の降雨実績を基にしたシミュレーションでは、今回の対策により運転規制の延べ時間が約2割減少する試算結果を得ている。  同社は今回の区間以外でも評価を行い、在来線などでも、法面へのコンクリート防護工、排水パイプ設置などの対策を計画的に進めていく考えだ。