村岡新駅周辺のまちづくり費用は121億超 PPPは年度内公募へ

神奈川

村岡新駅周辺地区の各種事業

 藤沢市は、2032年夏ごろの開業に向けて基盤整備が進む村岡新駅周辺地区のまちづくりに関連し、土地区画整理事業の経費が当初の試算より48%、額にして40億円ほど増え、121・7億円になる見通しであることを明らかにした。23年10月の事業計画認可以降、物価高騰の影響や認可後に行う調査、協議に掛かるコストなどが事業費を押し上げた格好。事業主体となるUR都市機構とも連携し、事業費の縮減に努めるという。一方、関連事業として計画する官民連携一体施設整備等事業(PPP事業)については、公募条件を作成するための民間事業者との対話を踏まえ成案を取りまとめて、26年度中に事業者公募を行う。  新駅周辺のまちづくりは20年度に神奈川県と藤沢市、鎌倉市の3県市にJR東日本を加えた4者が覚書を締結。その後、3県市とUR都市機構が締結した「村岡・深沢地区のまちづくりに関する基本協定」に基づいて取り組みを進めている。現在、村岡新駅(仮称)と自由通路設置事業をJR東日本主導で展開しており、24年10月に工事着手した。東海道線の上下線の間に新たなホーム用のスペースを確保するため、貨物線2線と東海道線の上り線1線の線路を切り替える準備作業を行っている。  また、村岡・深沢地区土地区画整理事業では昨年10月に新駅南側を中心に仮換地指定を行い、この2月から工事に着手した。本年度は引き続き、地盤改良や宅地造成を進めるとともに、新駅北側についても仮換地指定を行い工事に着手していく予定だ。事業費が当初の試算より大幅に上振れした点について、これまでに顕在化した課題の整理やその対策についてURと協議し、コスト縮減に向けた事業内容の精査、特定財源の確保に向けた取り組みを進める方針。  さらに、円滑な事業の進捗と沿道のまちづくりを進めるための沿道整備街路事業では、24年度に「村岡新駅南口通り線」整備の事業認可を取得。街路整備に向けた移転補償や用地取得、関連工事を進めている。同路線は延長約270㍍、幅員17㍍で計画。地区内の交通を円滑にさばくための重要路線と位置付け26年度は、新駅設置や土地区画整理事業の工事車両などが通行できるよう工事を進める。  一方、PPP事業では官民連携による市有地と土地区画整理事業の保留地の活用を目指す。公募で必要になる条件について、事業検討パートナーに選んだ東急不動産(東京都渋谷区)と三菱商事都市開発(東京都千代田区)との対話を行う。この成果を踏まえて公募条件を取りまとめ、年度内の事業者公募に反映させる。都市マスタープランで位置付けた研究開発の拠点となる施設や新たな就業者、駅利用者、近隣住民などが使う生活利便施設の誘導を目指すとともに、エリアマネジメントなどの提案も求めていく。  加えて、企業立地を支援する方策として税制上の優遇措置も講じる考えだ。