建設分野のAI活用テーマ 技術・技能データ化し学習

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 国土交通省は、AI活用に向けて建設・インフラ分野で抱えている課題と推進すべき具体的なプロジェクト例をまとめた。特に技能者の高齢化や若手入職者の減少に対しては、ベテランの技術・技能をデータ化してAIが学習しやすい環境を整え、技能承継や作業の自動化を目指すアプローチを打ち出した。政府のAI活用コンテスト「GENIAC PRIZE」を通じ、9月末までに優れたアイデアを募る。  コンテストは、国産AIの実装によりエッセンシャルワーカーの人手不足解消につなげるもの。AI開発者ではなく、実際に現場で活用する企業の応募を求めている。  国交省は、建設・インフラ分野が直面する課題として▽技能者の高齢化をはじめとした「担い手・市場」▽一品受注生産という特性によるデータ化の難しさといった「技術・現場」▽発注者側のAI活用人材の不足など「制度・人材」―を挙げた。  コンテストは、エッセンシャルワーカーの将来的な不足への対応を主な目的としている。建設施工の関係では特に、ベテランの技術・技能の承継をAIで円滑化したり、人の作業や判断をAIで補うアプローチを例示。ロボットなどのフィジカルAIで人の作業を代替し、自動化するとの方向性も示した。  建設工事の作業環境は現場ごとに異なり、AIが現場の技術・技能を学ぶためのデータの整理・蓄積が難しい。そこで、熟練者の判断や手順をセンサーなどで収集し、作業データや現場データの形式・ルールを標準化することで、AIにとっての学習環境を整えることとした。  工事の発注者・インフラ管理者としてもAIの活用を徹底する。蓄積した現場データに基づき、監督検査や発注事務、予算管理をAIで効率化する。技術基準もAIを用いて参照・確認できるようにする。官民双方の書類作成や手続きに伴う負担軽減につなげる。国のAI活用に向けた人材育成や体制整備の有効事例を集め、地方自治体にも水平展開する。  一連の取り組みを通じ、人とAI、ロボットが協働する現場の実現を目指す。中小建設業がAIを導入する際の負担感にも目配りし、地域インフラの維持を担う建設産業の持続可能性を高める。