千代田区 カザルスホール整備で基本方針案、月内締結へ

東京
 千代田区は、日本大学(千代田区)が保有するカザルスホールの整備に向けた基本方針案をまとめた。施設整備は日本大学が担い、運営は区が指定管理者制度を導入する内容だ。6月中をめどに、同大学と方針を締結する。  カザルスホールは、世界的に有名なチェリスト〝パブロ・カザルス〟の名を冠し、1987年に開館した国内初の本格的な室内楽専用ホール。日本大学の旧お茶の水スクエアA館(千代田区神田駿河台1ノ6)内にある。建物は鉄骨鉄筋コンクリート構造で、座席数は1階席と2階バルコニー席を合わせて511席。これまで著名な音楽家を招いたコンサートや、各種イベントなどの区民活動に利用されてきた。以前はパイプオルガンを設置していたが、現在は取り外して大学が保管。施設は2010年から休館している。  その後、区民から利用再開を求める声が寄せられたことで、再開に向けて大学側と協議を開始。区が同ホールを借り受けて運営する方向性で一定の共通認識を得たことから、このたび区としての基本方針案をまとめた。  公式名称は「(仮称)千代田区立神田駿河台ホール」、通称を「日本大学カザルスホールちよだ」とし、日本大学が施設を整備・改修する。  建物の建設から約40年が経過。旧式のつり天井の耐震化やエレベーター改修を必要とし、こうした建物本来の機能を回復するための改修工事は大学が費用を負担。一方、運営に必要となる間仕切りの設置などは、大学が工事の主体となるものの、費用は区が負担する。運営開始後の維持補修に関する費用負担は、別途契約で定める。備品は借り受け後に区が用意する。  パイプオルガンについては、6月15日に行われた委員会報告で「費用面で負担が大きく、再び設置するのは難しい」と担当者が説明。また、座席数は「既存施設と同程度」としている。 借り受け期間は20年、 指定管理者制度導入へ  施設の借り受けは、通称名に大学名の使用や日本大学の学生へのメリットの付与を考慮し、無償で借り受ける〝使用賃貸契約〟を前提とする。仮に賃貸借契約(有償)を締結する場合、区の一般会計予算を踏まえ両者で協議する。また、施設は区が借り受けた後に、指定管理者制度を導入する。  基本方針締結後、7月に基本構想案を策定し、8月にもパブリックコメントを実施する。順調なら基本構想を9月にまとめ、10~12月に基本協定を締結。27年2月開催予定の定例区議会に、同ホール設置条例を上程する。