高専の機能拡充へ議論 年内に政策パッケージ
中央
文部科学省は、高等専門学校(高専)の機能強化に向け、年内にも政策パッケージをまとめる。6月中に有識者会議を設置し、公私立高専の新設支援策や、本科卒業生への学位授与などについて検討を始める。AIの普及拡大に伴い、高度な技術者や専門人材の需要が高まっており、高専の卒業者の有効求人倍率は数十倍となるなど、企業の即戦力としての期待も高い。文科省は、高専の量的拡大、質的向上、国際通用性の確保に向けて取り組む方針だ。
量的拡大では、公私立高専の新設への支援策を検討。国内にある高専は58校で、このうち国立は51校。7校にとどまっている公立校と私立校の新設を後押しする。すでに4月から高専新設に対する補助額を拡充しており、施設整備費や人件費として1校当たり最大20億円を助成している。
国際通用性の確保では、高専の本科(5年間)を修了した学生に与えられる「準学士」という称号を、正式な学位として位置付ける方針だ。準学士は、国内では大学・短期大学の卒業と同等以上の評価を受けるが、国際学術上に認められた学位ではなく、海外の大学への進学や外資系企業の就職などで不利になる場合がある。
また、工学分野だけでなく農業分野やアニメーション分野の学科設置や、高専運営費交付金の拡充、教育確保方策などについても検討する。
6月12日の閣議後記者会見で、松本洋平文科相は「速やかに議論を開始し、高専生が社会で一層活躍できるよう、具体的方策について議論を深めたい」と述べた。
