名古屋市 区役所整備の指標 年度内に取りまとめ

中部

対象の一つの中川区役所

 名古屋市スポーツ市民局は、完成から40年以上が経過した6区役所2支所の建て替えに向け、本年度内に指標を取りまとめる。これまで建築年次順に進めていた区役所・支所の整備について、災害リスクやバリアフリー化への対応など、客観的な評価指標を定める考え。この指標を基に、2027年度には庁舎整備の優先度を決めていく考えだ。  対象となるのは、緑区役所(1974年完成)と中川区役所(75年完成)、北区楠支所(同)、名東区役所(76年完成)、天白区役所(同)、港区役所(81年完成)、北区役所(82年完成)、守山区志段味支所(85年完成)の6区役所2支所。  本年度に作成する指標は、評価項目と評価基準、評価方法の3点からなる見通し。災害リスクやバリアフリー化への対応の他、各施設が地域でどのような機能を担っているか、職員の働きやすさなどを客観的に数値化し、整備の優先順位を決めていく。指標は対象の8施設を想定して作成するものの、今後の区役所・支所の整備で参考にする可能性もあるという。  指標のイメージとしては、同様の指標を定めている横浜市の事例を基に▽施設の劣化状況(耐震性能の確保、建築・設備などの老朽度)▽災害リスクの状況▽市民の利便性・執務環境など―の三つを挙げている。  指標の対象となる8施設は、いずれも完成から40年以上が経過。防災上の懸念により、議会や地元から移転・建て替えを求められている庁舎がある反面、74~76年に完成時期が集中している。指標を作成することで、今後の庁舎整備を合理的に進めていきたい考え。  名古屋市の公共施設等総合管理計画では、庁舎について「原則80年以上使用」することを目標に掲げている。一方で、防災面だけでなく市民サービスの提供の観点からも、80年をまたずに再整備を検討していくことが必要だとして、指標の作成を決めた。  スポーツ市民局は指標の作成に向け、6月12日には「区役所整備に係る指標検討懇談会」を開いた。年度内に全5回の懇談会と1回の現地見学会を実施し、有識者から公共施設や建築構造などについての意見を聴取する予定。  12日の第1回懇談会では、有識者から「指標の制定をまたず、就労環境の改善などの小規模工事は進めるべき」という意見や、「指標をどう活用するかのプロセスを決めることも大事」といった声が上がった。また指標の内容については、「駐車場などの平時・災害時によって用途が変わる施設の代替性を加味するべき」や「改築か改修かで、重視する項目が異なることを前提に議論を進めなければ」などの意見が出た。  対象の区役所・支所の概要は次の通り(①規模②経過年数③合築施設④ハザードの状況)  ▽緑区役所(緑区青山2ノ15)①鉄筋コンクリート造地下1階地上3階一部2階建て延べ5990平方㍍②52年③④なし  ▽中川区役所(中川区高畑1ノ223)①鉄筋コンクリート造3階一部2階建て延べ9983平方㍍②51年③保健センター④洪水・高潮・津波  ▽北区役所楠支所(北区楠2ノ974)①鉄筋コンクリート造2階建て延べ1023平方㍍②51年③なし④洪水  ▽名東区役所(名東区上社2ノ50)①鉄筋コンクリート・鉄骨造地下1階地上4階建て延べ7867平方㍍②50年※東庁舎は53年③保健センター④なし  ▽天白区役所(天白区島田2ノ201)①鉄筋コンクリート造地下2階地上3階一部2階建て延べ7230平方㍍②50年③保健センター④洪水・内水氾濫  ▽港区役所(港区港明1ノ12ノ20)①鉄筋コンクリート造地下1階地上3階一部2階建て延べ9057平方㍍②44年③土木事務所、防災センター④高潮  ▽北区役所(北区清水4ノ17ノ1)①鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上7階一部2階建て延べ1万2102平方㍍②43年③保健センター、総合社会福祉会館、在宅サービスセンター④なし  ▽守山区役所志段味支所(守山区下志段味1ノ1401)①鉄筋コンクリート造2階建て延べ8723平方㍍②41年③地区会館④なし