練馬区 美術館は改修の方向性 今年度中に現況調査

東京

美術館改築を改めて白紙にしたと報告する吉田練馬区長

 練馬区の吉田健一区長は6月15日に記者会見を行い、美術館・貫井図書館改築計画を白紙にしたと再度説明するとともに「美術館を視察し、バリアフリー不足やトイレの狭あい、収蔵スペースの狭さなどの課題を確認したが、施設を改修すれば十分だと判断した」との見解を示した。さらに「今年度に施設の状況調査を行い、スケジュールや改修費用を明らかにする。結果にもよるが、改築の方向性は現時点で考えていない」との意向を明らかにした。  地域文化部美術館再整備担当からは「収蔵庫が足りていない」「新耐震基準の建物だが、コンクリート圧縮強度はこれから調査する」「約半年かけて調査するが、現時点でどのように改修するのか、工事費用などは不透明だ」と話す。地元建設会社からは「工事費が高額のため、計画を見直すべきだ」といった声が上がっている。  改築費が150億~160億円と高額になるため白紙にする。一方で、電気や空調などの設備老朽化対策やバリアフリー対応が求められるため、区民の声を聞きつつ、現施設を改修して有効活用する方針だ。調査業務は9月ごろに委託する。  40年前に建設された美術館・貫井図書館が老朽化しており、設計を平田晃久建築設計事務所(港区)に委託し、改築計画を進めてきた。しかし建設資材の高騰や人手不足などの影響により、想定事業費は昨年5月段階で当初の76億円から109億円に膨らんだ。住民の反対などもあり、区でサウンディング調査を実施したところ、施工会社の受注が見込めないことが分かり、2025年10月に解体工事を中止していた。  当初の計画では25年度に既存施設を解体し、新築工事を26年度から29年度までの期間で実施。新施設の規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上5階建て延べ約9076平方㍍。  所在地は貫井1ノ36ノ16。