鈴木知事 国土交通大臣に国土強靱化など要望
静岡
金子恭之国交相(左)に要望書を手渡す鈴木知事(提供/静岡県)
鈴木康友静岡県知事は6月11日、国土交通省を訪れ、金子泰之大臣に国土強靱化や水道事業の基盤維持・強化、道路整備の推進などを要望した。会見は非公開で行われ、鈴木知事は「国の計画に基づいて着実に推進する。引き続き、財源確保をお願いしたい」という旨を伝えたという。金子大臣からは「引き続き頑張っていく」という趣旨の返答があったもよう。
県は、各省庁への2026年度の要望・提案事項をまとめており、これに基づいて同日、各省庁に要望した。
国土強靱化の推進は、道路・河川・港湾・砂防・治山・海岸事業など防災・減災対策の重点的、計画的な実施などの強靱な国土づくりに向けた取り組みを円滑に進めるための財政支援などを、国土交通省をはじめ内閣官房、農林水産省、経済産業省に要望。
「地震・津波対策に加え、大型化する台風や激しさを増す豪雨による水害や土砂災害などについて、これまで以上の対策を行うことが必要」とした。その上で、今後も対策を進めるためには、第1次国土強靱化実施中期計画を踏まえて「予算編成過程で資材価格の高騰などの影響を適切に反映」し「通常予算とは別枠で必要な予算を満額確保」することの必要性を訴えた。
道路、鉄道の大動脈が集まる静岡市清水区興津地区の防災・減災対策の実施、無電柱化事業や支障木予防伐採の推進、非常用電源の確保など災害に強い電力供給体制の構築、基幹的交通ネットワークの機能確保と代替性確保なども求めた。
国土交通省への要望・提案事項には、国土強靱化以外に「水道事業の基盤維持・強化のための施策の推進」や「インバウンド超富裕層の受入空港・港湾への支援」「道路整備の推進」などを含めた。
道路整備の推進について、高規格道路網などの整備推進と地方の道路整備推進を要望。
高規格道路網などの整備推進では、新御殿場ICより東側の新東名高速道路の早期開通、伊豆縦貫自動車道の整備推進と早期事業化、三遠南信自動車道の整備推進、国道1号、国道138号、国道139号など主要幹線道路の整備推進、県境を越える浜松湖西豊橋道路と伊豆湘南道路の早期実現を求めた。
地方の道路整備推進は、金谷御前崎連絡道路などの幹線道路や県民生活に直結する生活道路の整備、交通安全対策など、地方にとって必要な道路整備を着実に実施するための財政支援を提案した。
県は「急速に進む道路施設の老朽化対策と合わせ、地域活性化や安全・安心な暮らしに不可欠な地域の道路整備を着実に進めるため、国庫補助や交付金などの財政支援措置による道路予算の確保が必要」とした。
南海トラフ巨大地震などの発生が危惧され、道路法面対策や道路施設の老朽化対策など、国土強靱化地域計画に基づく防災・減災対策の推進が重要となる。「第1次国土強靱化実施中期計画で、これまでのペースを緩めることのない例年以上の予算・財源を確保」する必要性を指摘している。
県内では道路改良率が約6割に留まる他、災害などで通行止めが多発している。
「水道事業の基盤維持・強化のための施策の推進」は、水道施設耐震化、水道事業基盤強化のための支援制度の充実と、簡易水道事業などへの支援制度の充実を要望。
耐震化と支援制度充実へ、県などの整備計画に対する十分な予算措置、水道事業者などへの補助制度について、自然災害に備えた水道施設の耐震化、大規模な施設整備などに必要な十分な財源の確保と長期的な支援を求めた。
広域化水道基盤強化に必要な経費を対象とする補助率の引き上げなど制度の拡充も含めた。
簡易水道事業などへの支援制度の充実では、防災・安全交付金の補助対象外とされる特定簡易水道事業や特定飲料水供給施設の距離要件の撤廃を提案した。
インバウンド超富裕層の受け入れ空港・港湾への支援も要望。富裕層が利用するビジネスジェットやスーパーヨットの受け入れ拠点にするため、空港施設の整備補助制度の拡充・事業支援や、港湾施設の整備補助制度の創設、事業支援を求めた。
静岡空港をビジネスジェットの拠点とする戦略と、伊豆半島を中心とするクルーズ船やスーパーヨットを誘致する構想がある。県は「ビジネスジェット専用の保安検査、CIQ(税関、出入国管理、検疫)、ラウンジ整備や、航空需要増を見据えたレーダー管制配備などが不可欠」としている。
また、下田港をはじめ伊豆半島の港へのクルーズ船、スーパーヨットの誘致へ、「港での受け入れ施設整備、受け入れ環境強化が必要」とした。
