府 青少年海洋C公有地を隣接ヨットハーバーと一体整備を検討
大阪
2つの事業スキーム案の事業範囲
大阪府は、青少年海洋センター公有地の活用で、淡輪ヨットハーバーの一体的な整備を視野に入れて検討する。2025年度に実施した公有地活用方針の検討業務では、商圏が限定的であることからエリアとしての開発難易度が高いことが指摘された一方、IRの開業に加え、ヨットハーバーのバリューアップを図ることによって海洋センター敷地の活用を伴う大規模な民間投資の可能性が示唆された。今後継続して民間事業者から具体的な意見や提案を募る他、夏ごろには海洋センターの在り方検討の参考にするため、施設利用団体へのニーズ調査を実施する考えだ。
検討業務で取りまとめた公有地活用方針の基本コンセプトは「南大阪へ人の流れを生む新たな海洋レクリエーション拠点の形成」とし、民間事業者の開発ノウハウを生かした集約機能、宿泊機能などの新たなレクリエーション機能の導入や、淡輪ヨットハーバーの機能拡充と周辺エリアとの相互誘客を通じた府内周遊、体験観光の促進などを盛り込んだ。
開発事業者へのヒアリングでは、海洋センター単体の活用事業と淡輪ヨットハーバーとの一体活用事業の2段階で施設のポテンシャルや民間開発意欲などを調査した。初回に行った海洋センター単体活用のヒアリングでは、周辺の商圏が限定的であり、目的性・集客性の高い大規模な投資を伴う施設の開発が必要とされる他、公共機能の存続に当たっては施設の老朽化への対応として大規模な改築が必要という結果となった。
初回ヒアリングの結果を踏まえ、事業範囲に淡輪ヨットハーバーを含む形で追加ヒアリングを実施した。この結果、富裕層向けのヨットハーバーを核としつつ、その利用者をターゲットとするような宿泊事業の親和性があることから、ヨットハーバーのバリューを高めることで海洋センター敷地の活用を伴う大規模な民間投資の可能性が示された。
■一体整備は35年度着手目指す
大阪IRや新たなみさき公園の開業による観光の動向を踏まえ、35年度からの公有地活用事業の開始を目指す。26~30年度の5年間は民間事業者からさらに具体的な意見・提案を受け付ける他、過去のヒアリング業者へ継続して定期的なヒアリングを実施する。本年夏ごろには施設利用団体へのニーズ調査を実施する予定だ。
31年度には府がマーケットサウンディング調査を実施し、32~33年度にスキームの検討、34年度に事業者を選定、35年度から整備に着手する計画。
事業スキームとして、公共投資型(類型Ⅰ)との民間投資型(類型Ⅱ)の2通りを想定している。公共投資型事業では、事業対象範囲で体験学習機会の提供に資する既存施設のリニューアル、余剰地で行う公有地活用事業の提案を開発事業者に求め、整備する。
民間投資型事業では、公有地活用事業の提案を求めるとともに、現行機能のアクティビティなどを継続して提供するための最低限の機能の存続を想定。公共投資型では機能継続するため改築する方針となる集会展示棟、宿泊管理棟を解体・開発の範囲に加える。
■撤去費用は概算24・4億円に
検討業務で行った施設撤去などに係る検討では、公共機能を継続する場合の改修費、廃止する場合の撤去費などの概算を算出した。このうち、集会展示棟の継続利用を想定した概算改修費は1億8000万円、海洋センターの運営を停止した場合の概算撤去費は24億4000万円となった。
公有地活用検討業務はPwC・中央コンサルタンツJVが担当。
青少年海洋センターは1975年に開設された。主な施設は宿泊管理棟(鉄筋コンクリート造6階建て延べ5626平方㍍)、集会展示棟(外壁対候性鋼材造3階一部4階建て延べ1882平方㍍)、ファミリー棟(延べ3519平方㍍)など。
隣接する淡輪ヨットハーバーは84年に開設され、ヨットやプレジャーボートの係留・保管として利用。ヨットハウスの他、会議室やクラブハウス、駐車場(100台)などがある。水域は10万平方㍍、陸域は2万2000平方㍍。
所在地は岬町淡輪6190。
