大村愛知県知事 耐震化橋梁の追加を検討
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愛知県の大村秀章知事は、大規模災害へのハード対策を巡り、液状化の危険性が高い箇所があるとして、耐震化を進める橋梁などを追加する考えを明らかにした。6月17日に開かれた県議会6月定例会で、小木曽史人議員(民主)の代表質問に答えたもの。
小木曽議員は、6月2日に公表された県独自の南海トラフ地震被害予測調査に言及。調査結果の中で、従来の想定よりも液状化のリスクが高まる地域が広がったことに関連し、特に海抜ゼロメートル地帯を抱える海部・津島地域は極めて危険性が高いと指摘した。その上で、液状化は対象区域が極めて広いため、「地域全体の面的なハード対策は現実的ではない」との見解を示した。
その上で、今回の調査結果を踏まえた河川堤防の耐震対策や、緊急輸送道路ネットワークの機能確保に向けた、今後の具体的な取り組みについて質問した。
質問に対し大村知事は、大規模災害への対策として、河川堤防や水門などの耐震化に加え、発災後の迅速な救援・復旧活動を支える緊急輸送道路の整備を進めていると説明。海部地域については、日光川水域での河川堤防の耐震化や、県管理橋梁の液状化対策を完了させるなど、ハード対策を着実に推進してきた実績を強調した。
その結果として、今回の被害予測調査では同地域の浸水面積や浸水深が大きく減少しており、これまでに進めてきた整備の効果が確認されたとの認識を述べた。
一方で、地震後の浸水によって新たに人的被害が想定される箇所があるとして、河川堤防の耐震化を実施する区間の見直しを検討していく考えを表明。また、液状化の危険度が高くなる箇所も存在するとして、緊急輸送道路ネットワーク全体の機能を確保するため、耐震対策を講じる橋梁などの追加を検討していく方針を伝えた。
さらに、これらの検討を他地域でも実施し、その結果を踏まえて、あいち防災アクションプランに反映させるとともに、国の国土強靱化関連予算の積極的活用によって、強力にハード対策を推進するとした。
【ソフト対策にも言及】
大村知事は、大規模災害対策のうち、ソフト対策についても答弁。長期化する避難所生活などに起因する災害関連死を防ぐため、「避難生活の全期間にわたって、良好な生活環境を確保することが必要」との認識を示した。
その上で災害関連死防止の取り組みとして、市町村が実施する環境整備への財政支援や、国と連携した地域人材の育成に取り組んでいると説明。加えて、25年11月には「愛知県避難生活支援マニュアル」を改定したことに触れ、避難者1人当たりの居住スペースや食事の質の確保に関する具体的な基準を示し、市町村の対応を促しているとした。
さらに、26年度は同マニュアルに沿った取り組みを加速させるため、複数の市町村を選定したモデル事業を実施していく表明。有識者ら専門家の助言を得ながら、良好な避難生活環境の確保に向け、県が伴走型で支援する方針を示した。この事業を通じて課題の洗い出しから訓練での検証までを記録し、その成果を県内全域に展開していく考えだ。
最後に知事は、「引き続き市町村の取り組みを支援し、災害関連死を少しでも減らすことができるよう、しっかりと取り組んでいく」と述べた。
