無人建機の安全確保で中間報告 法令改正の検討本格化  厚労省

中央
 厚生労働省は6月18日、建設機械の無人運転の安全確保に関する専門家検討会を開き、中間まとめ案を提示した。自律運転や遠隔操作の建機を使用する作業者の安全を確保するための制度を議論する上での土台となる。今後は、法令改正を視野に建機やクレーンなど機械ごとに必要となる具体的な安全確保措置を議論する。  建設現場では、無人建機を使用する現場が増えつつある。検討会では、無人建機の周囲で働く作業者の安全を確保するため、現場の環境や無人建機の運転方式に応じて必要となる措置を整理した。建機の種類や作業内容によって講じるべき措置が異なるため、中間まとめ案では全機械に共通する考え方を示した。  現場の環境については、人と機械が同じ作業場所で動く「人と機械の混在」と人の立ち入りを管理し、機械のみの作業を前提とする「立入等管理区画」に分けた。  事業者は、作業計画の策定時点で無人建機の有無と、使用する現場の環境を判断する。立入等管理区画を設定する場合は、建機の動作範囲や作業内容、作業者の動線、周辺環境を踏まえて範囲を決め、作業内容や機械配置の変更に応じて見直す必要がある。  人と機械の混在で無人建機を使用する場合、事業者は建機の異常発生時に機械を安全に停止させる「監視者」を配置する必要がある。異常発生の判断基準と、異常停止した建機の点検復旧手順を定め、作業者への教育訓練実施が求められる。運用・保守点検のため、建機単体の稼働状況のログも記録する必要がある。 今後は、中間まとめ案を踏まえ、個別の機械ごとに作業チームを設置し、具体的な安全確保措置や要求水準を検討。検討結果を基に、必要に応じて労働安全衛生法関係法令の改正や指針の策定などの制度的措置につなげる。フィジカルAIやロボティクスなど、複数の機械に共通する課題は専門家検討会が横断的に検討する。