標準労務費を定着・徹底 発注者、元請け・下請け団体に周知

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 国土交通省は6月25日、建設キャリアアップシステム(CCUS)処遇改善推進協議会を開き、「労務費の基準」に基づく商取引の定着・徹底のための方策を共有した=写真。第3次担い手3法の全面施行後に開いた初めての協議会で、出席した民間発注者団体や元請け、専門工事業団体に技能者の処遇改善への協力を要請した。労務費を内訳明示した見積書の活用や支払った労務費・賃金を開示するコミットメント制度の積極的な導入を促した。  開会に当たり、国交省の楠田幹人不動産・建設経済局長は、改正建設業法の労務費の基準について「全国の現場に浸透し、建設業の新たな商慣行として定着するよう取り組む必要がある」と述べ、協力を呼び掛けた。  改正建設業法では、労務費の基準を著しく下回る労務費の見積もり・契約を禁止。国交省は基準を定着させ、技能者に支払う賃金の原資となる労務費を確保できる商慣行を確立しようとしている。  協議会では、労務費の基準を定着させる26年度の取り組み事項を打ち出した。労務費を内訳明示した見積書の利用を促進するため、国交省が作成した「書き方ガイド」や、専門工事業団体が職種ごとに作る標準見積書の活用を促す。  CCUSの活用や技能者の処遇改善に取り組む企業を対象とした「技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言企業が、5月末時点で3448社となったことも報告。7月から経営事項審査の加点対象となるタイミングに合わせ、改めて周知する。  請負契約の当事者間で実際に支払った労務費・賃金の開示を約束するコミットメント制度については、さらなる活用促進策を検討。  26年度中に技能者自身による賃金情報提供システムの試行運用を開始することも表明。本格導入へ検討を深めるとした。  さらに、労務費の基準を活用した商慣習の定着状況を把握するためのフォローアップ調査も実施する。労務費が発注者から元請け、下請け、技能者へと行き渡る中で生じるボトルネックを特定するための調査や、CCUSレベル別年収が実際に支払い状況を把握するためのフォローアップも予定。26年度は先行して一部の業種・工事で着手するとした。  1月に公表した、労務費の基準を著しく下回る恐れのある取引に関する事例集は、建設Gメンによる調査結果を踏まえて随時、拡充する。