1週間のニュース(6月22日~26日配信)
中央
■6月22日(月)
▽賃金単価が継続的に改善 職長の処遇、一時金から転換
建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)が、専門工事会社の登録基幹技能者や職長に対する金銭的処遇の状況を調べたところ、「賃金単価の増額」の割合が直近3年間で拡大していることが分かった。一方、「ボーナスを上乗せ」との回答は減少傾向が目立つなど、一時的な報酬から継続的な処遇改善へと移行する専門工事会社が増えている。
▽日建連 変形労働時間で推進方策 猛暑期間以外「隔週週休1日」に
日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)は、猛暑期間の現場の作業時間を短縮するため、変形労働時間制の推進方策をまとめた。制度を活用して猛暑期間の労働時間を短縮しても、猛暑期間以外の労働時間を増加することは、技能者の体力的に困難だとして、猛暑期間以外の稼働日の増加で対応することを提案。猛暑期間の労働時間を1日6時間とし、猛暑期間以外は休日を隔週週休1日に変更するケースを示した。
■6月23日(火)
▽ICT施工実施率、初の9割 27年度に舗装工の拡大検討
国土交通省の2025年度の直轄土木工事で、ICT施工を実施した割合が初めて公告件数の9割を超えたことが分かった。土工・浚渫工でICT施工を原則化したことで、実施率が向上した。今後は土工に次いで件数の多い舗装工でのICT施工原則化を見据え、発注者指定型の適用範囲を現行の「1万平方㍍以上」から引き下げることを検討する。6月23日に開いたICT導入協議会で提案した。
▽庁舎新築の工事費54%増 資材高騰、労務費上昇受け試算
国土交通省がモデル的な庁舎の新築工事を対象に、2019年度と比べた26年度の工事価格を試算したところ54%増加していたことが分かった。資材価格高騰と労務費上昇の影響の大きさが、改めて裏付けられた。6月23日に開かれた自民党の官庁営繕を考える議員の会で報告した。議連のヒアリングを受けた全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は、実質事業量の確保のため25年度補正予算と26年度当初予算の合計額を大きく上回る公共事業費の確保を要望した。
■6月24日(水)
▽3D設計を施工段階で活用 納品データの内容に課題も
国土交通省は6月23日に開いたICT導入協議会で、設計段階で作成した3次元データを施工や維持管理で活用するための課題と取り組み事項を示した。2027年度以降は設計・施工間の連携に重点を置き、3次元モデルを工事契約図書とすることを検討。一方で、詳細設計業務で納品されたデータは要求通りでないものも多く、円滑な連携を妨げているといった課題も示した。
▽インフラ空間を重点支援対象に 太陽光発電の設置を促進
国土交通省は、道路や空港、港湾、鉄道などのインフラ空間に設置する事業用太陽光発電を、FIT/FIP制度の重点支援対象に位置付ける。インフラ空間は、関連法令によって交通の安全や防災・減災などの観点で管理されているため、太陽光発電設備の安全性や施設本来の機能を確認しやすく、地域と共生しやすいとした。
■6月25日(木)
▽標準労務費を定着・徹底 発注者、元請け・下請け団体に周知
国土交通省は6月25日、建設キャリアアップシステム(CCUS)処遇改善推進協議会を開き、「労務費の基準」に基づく商取引の定着・徹底のための方策を共有した。第3次担い手3法の全面施行後に開いた初めての協議会で、出席した民間発注者団体や元請け、専門工事業団体に技能者の処遇改善への協力を要請した。労務費を内訳明示した見積書の活用や支払った労務費・賃金を開示するコミットメント制度の積極的な導入を促した。
▽公共事業評価の見直し提言 「国家戦略で総合判断を」
公共事業評価制度の見直しを求める自民党の衆参の議員らが6月25日、小林鷹之政調会長に提言書を手渡した。公共事業の新規実施や継続を判断する際、現在は投じる費用と金銭的な利益の比較をはじめ「数値指標に過度に依拠」していると指摘。目指す国土構造や地域の将来像を示す国の計画に基づく総合的な評価手法への転換を求めた。
■6月26日(金)
▽技能者能力評価の役割拡大 処遇改善へ重点課題示す CCUS処遇改善協
国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)による技能者能力評価の役割を強化し、建設業界共通の処遇改善に向けたインフラとしての利用を拡大する。6月25日に開いたCCUS処遇改善推進協議会で、今後の重点課題に位置付けた。第3次担い手3法の全面施行を受け、標準労務費の確保と技能に応じた賃金支払いにCCUSを生かす。
▽官公需の価格転嫁率が低下 価格交渉しても転嫁できず 中企庁
中小企業庁が実施した価格交渉に関する調査結果によると、官公需における工事の価格転嫁率は、2025年9月の前回調査から4・2ポイント減の48・7%となった。価格交渉が行われた割合が初めて9割を超えた一方で、「全く転嫁できなかった」との回答した割合は2・5ポイント増の20・1%を占めた。中企庁には、予算制約を理由に価格転嫁を断られたとの声が寄せられているという。
