都 労務費ダンピング等調査 10月以降の公告工事で試行

東京

労務費ダンピング等調査の流れ

 東京都財務局は10月1日以降に公告などを行う工事から労務費ダンピング等調査を試行する。予定価格が一定額以上の案件を対象に、落札候補者の入札金額内訳書から労務費と法定福利費が一定水準以上かどうか確認。下回っている場合に理由書の提出がなければ入札を無効にしたり、理由が合理的でなければ建設Gメンに通報したりする。  2025年12月に全面施行した改正入札契約適正化法では、建設業者は公共工事の入札時に▽材料費▽労務費▽法定福利費▽建設業退職金共済制度の掛け金▽安全衛生経費―を明示した入札金額の内訳を提出し、発注者は提出された書類の内容を確認するよう規定した。  これに伴い財務局は予定価格が一定額以上の工事で、国土交通省の作成した「労務費ダンピングを防止するための公共発注者向けガイドライン」に準じて労務費ダンピング等調査を試行することにした。具体的には▽建築工事=5億7000万円以上▽土木工事=4億6000万円以上▽設備工事=3億3000万円以上―の競争入札案件が対象だ。  調査の流れを見ると、まず対象工事の開札後に落札候補者が提出した入札金額内訳書から労務費や法定福利費が一定水準以上かどうか確認する。  労務費の一定水準は官積算の直接工事費の97%に当たる額が基本で、建築工事(建築設備工事を含む)なら官積算の直接工事費から現場管理費相当額を引いた額、解体工事では官積算の直接工事費の80%の額とする。法定福利費の一定水準は予定価格に占める法定福利費概算額の2分の1だ。  落札候補者の労務費や法定福利費がこれらの一定水準以上ならば契約を結んで工事を履行してもらう。  一方、一定水準を下回っていれば落札候補者に理由書と積算内訳書の提出を求め、提出しない場合は入札を無効とする。また、契約締結後に理由書の記載が合理的かどうか確認。合理的な理由が確認できない場合は工事主管課が建設業法40条の規定に基づき建設Gメンに通報する。予定価格が9億円以上の議会案件工事は議決までに理由書の確認を行う。  財務局の担当者は「国のガイドラインに沿って適切に運用していきたい」と話している。