新宿区 下落合駅周辺の開かずの踏切 横断施設整備は困難

東京

多くの歩行者や車両が待機する下落合踏切

 新宿区は、西武新宿線下落合駅踏切(下落合第1号・上落中通り)の「開かずの踏切」対策について、用地取得の必要性や利用者が限定的であることなどを踏まえ、踏切横断施設の整備は困難との見解を示した。  踏切横断施設は「歩道橋の単独整備」「駅施設と併用する自由通路の整備」を検討。歩道橋は北・南側で用地確保が必要な他、駅構内の階段利用者にとっては効果が薄く、自由通路整備は鉄道敷地を使用し、事業費が歩道橋の約3倍となるなど、両施設とも整備には課題があると結論付けた。  これまでの検討で鉄道立体化は国の補助要件を満たすことが難しいことから、区は国に対して補助要件の見直しを働きかけ、施設整備以外の安全対策を検討する。検討に当たって、区は2025年6月に下落合駅周辺で歩行者の行き先調査を実施。始発から終電までの同駅利用者1万1852人のうち、踏切横断者は4386人(37%)。このうち駅を利用しない横断者は2717人で、駅利用者の横断者と比べ6割程度だった。  立体交差化に向けて22年度に踏切交通量調査、先行事例収集、23~24年度に鉄道立体化の課題整理・検討などを進めてきた。歩行者の行き先調査は、西武新宿線内の「開かずの踏切」のうち、踏切横断者数が最も多い下落合駅踏切を対象とした。 踏切の遮断時間 1時間のうち最大51分  「開かずの踏切」は、踏切道改良促進法に基づきピーク時の遮断時間が40分(1時間)以上の踏切が該当する。西武新宿線の区内踏切14カ所(高田馬場駅~新井薬師前駅間)はいずれも「開かずの踏切」で、遮断時間は下落合第1号踏切が45分39秒(午前8時台)、高田馬場第5号踏切が51分25秒(同)。  踏切遮断による下落合第1号踏切の渋滞長は最大で北側約140㍍(午後6時台)、南側約110㍍(午後5時台)に達する。