建設トップランナーフォーラム(3)重機土工からリサイクル事業へ ICTの「自社施工」実現
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冨士建設(神奈川県中井町)は、1982年に重機土工主体の建設業として創業した。2006年には産業廃棄物の中間処理施設を開設し、神奈川県西部で発生する伐採・剪定木材をチップ化し、農業やバイオマスに再利用するリサイクル事業に進出した。
6月19日の建設トップランナーフォーラムで登壇した文字正和社長は「耕作放棄地の問題を解消するため、土地の区画、造成を行って足柄茶の栽培も開始した」とも語った。2022年5月には、荒茶工場を開設し、自社製荒茶の生産も始めた。
公共工事で発生する建設発生土を活用した土地改良事業も手掛けている。土地改良は、地権者が単独で施行することが難しく、「建設発生土を活用して農地を整備するだけでなく、整備が行き届かなかった山林や河川も整備し、周辺環境や生態系も保全できる」(文字社長)とその成果を強調する。
山本建設(熊本市)の山本祐司社長は、ウナギの養殖を始めてから「今年で20年になる」と異業種への挑戦を振り返った。同社が運営している養殖事業は、タンク養殖と呼ばれるもので、保有するタンクは36基だ。エサには魚粉を使っているが、「練り餌だけだと脂分が足りないため、フードオイルを混ぜている」(山本社長)と養殖したウナギの味にもこだわる。
イチゴの栽培にも乗り出した。韓国企業と共同で農業の自動管理に向けた液肥栽培の自動化も進めている。長崎市内には、栽培したイチゴを販売する店舗も開設。山本社長は「全国展開したい」と力を込める。
工藤建設(岩手県奥州市)の蜂谷剛司社長は、「ICT施工の強みを生かして事業を拡大したい」と力を込めた。
同社のICT活用の基本理念は「自社施工」。「測量、設計、施工、検査に至る工程を全て自社で完結する」(高橋武彦常務)ことを目指し、蜂谷社長就任時から設備投資を重ねてきたという。
自社施工を実現するためのICT機器の自社保有や人材育成により、日常的な作業土工にもICTを活用できるようになった。高橋常務は「ICTを活用すれば、現場の施工管理、工程管理、安全管理、原価管理の全てが向上する。ICTを活用するうちに、便利でやめられなくなる」と述べ、地方の中小建設業がICTを活用するメリットを強調した。
(地方建設専門紙の会)
