三次市 床上浸水解消へ整備方針 雨水管理総合計画素案まとまる

岡山【2026/07/17 岡山版に掲載】

北溝川・片丘川排水分区を「重点対策地区」とした

 三次市は、雨水管理総合計画素案を取りまとめ、浸水リスクや人口・資産の集積状況を踏まえた整備方針を示した。三次処理区の北溝川・片丘川排水分区を「重点対策地区」に定め、今後10年程度かけ、床上浸水被害の解消を目指す。優先度の高いエリアから下水道管路の断面改修やポンプ能力の増強など、段階的な対策に取り組む方針だ。  公共下水道事業計画区域(雨水)のうち、三次処理区を今回計画での対象とする。市内で最も資産・人口が集積する中心市街地となる他、主要河川(江の川、馬洗川、西城川)の合流地点に位置するため、外水に起因する内水氾濫リスクが高い。  また「平成30年7月豪雨」では、畠敷・願万地地区で床上浸水家屋82戸、床下浸水家屋145戸の被害が発生している。  三次処理区を防災効果や社会・経済的損失の回避効果が高い区域として位置付け、そのうち、北溝川・片丘川排水分区を「重点対策地区」とした。さらに、権現川・南畑敷排水分区、三次西・三次東排水区を「整備優先地区」に設定。その他の地区を「一般地区」または「当面整備は必要としない地区」に区分した。  対策は「流す」「貯める」「備える」の3本柱で展開する。「流す対策」では管路の断面改修やポンプ能力の増強など排水機能を強化。「貯める対策」では調整池や雨水貯留浸透施設の整備、公園や農地などを活用した流域全体での雨水貯留を推進する。「備える対策」ではハザードマップの整備・周知、避難情報伝達体制の強化などソフト対策を行う。  整備は3段階で進める。当面(10年程度)は重点対策地区を対象に「流す対策」を中心として床上浸水被害の解消を図る。中期(20年程度)では整備優先地区と一般地区へ対象を拡大。長期(30年程度以降)では全域に対象を広げ、「流す」「貯める」対策を組み合わせる。各段階で随時ソフト対策も充実させる。  計画の対象外とした三良坂処理区については、同計画の進捗状況や今後の市街地における土地利用状況などを踏まえ、必要に応じて計画策定を検討するとしている。  市は、7月31日までを期間に意見募集(パブリック・コメント)を実施する。