府 城北立坑調査で「地盤凍結工法」を採用に、工事費は45億円

大阪

対策工法の2次選定

 大阪府は、寝屋川北部地下河川の城北立坑築造工事で発生した地下水流入の原因特定に向け、調査方法の検討状況の中間とりまとめ(案)を明らかにした。この中で地下水流入抑制工法として「地盤凍結工法」の採用方針を示した。今後、施工に向けた追加の土質調査などを実施する。同工法の実施に当たっては工事費約45億円(凍結工)、水替え着手までの施工日数を約20カ月と試算する。  地下水流入の原因特定に必要な調査を行う対策工法には、「立坑外部からの止水壁」を1次選定。この場合に想定される薬液注入、地中連続壁工法、地盤凍結工法、高圧噴射撹拌工法の四つを2次選定として比較した。それぞれの大深度での適用事例や、実現性、効果の確実性などについて詳細を検討。四つの工法とも実現性・効果の評価では全てが大きな課題はないと判断されたが、総合評価として、最も止水性に優れ、温度管理により品質が確保できる他、工期・費用を比較した際に他案より優れているなどの理由から、「地盤凍結工法」を採用案とした。  今後、施工に向けた事前調査として、地層の確認のためのボーリング調査を実施する。また、止水壁内のOs4層の地下水位が低下するため、下部のOs5層からの湧水の監視と地下水の低下の有無を確認する地下水観測を実施する。 ■シールド部への影響は強制解凍など  地盤凍結工法の詳細検討では、効果の確実性の観点から自然解凍時の影響、リスク管理の観点からシールド工事への影響を整理した。自然解凍の場合にシールド部への影響が課題になることから、凍結管を温水管に転用し、温水を循環させる強制解凍によって対策する。また、強制解凍時には凍結した粘性土で沈下が発生することから、空隙部の充填のための薬液注入を実施することとし、この際、シールドの発進防護と合わせて実施することで工期短縮を図る考えだ。  リスク管理の観点では、シールド工事に影響をもたらさないよう、シールド発進部は凍結管の引き抜きを行う。また、通常の杭引抜工法では深度約60㍍までしか適用できないことから、深度80㍍程度ではオールケーシング工法により、凍結管ごとケーシング内で掘削しながら、鶴見シールドに影響のない範囲まで撤去する。